122話 ページ32
ザックが、少し気が抜けたように息を吐き出す。強ばっていた体の力が抜けていく。
そして、ザックは大口を開けて笑った。
「……ははははっ！ おいレイ、今になってちょっと面白いこと言ってんじゃねーよ！ あぁ、もう我慢できねぇ。なぁ、せめて笑ってみろよ！！ 今！！」
興奮したように声を荒らげながら、ザックはレイににじり寄る。
笑え、という言葉に、レイはふっと目を閉じた。
そして、少しの間をもって。
静かに、微笑んでみせた。
「……へたくそ。ほんと、目が死んでんだよ、お前は」
ザックはそう言いながら、少し安心したようにつぶやくと、乾いた笑みを浮かべた。静かにカマを持ち上げて、レイの首元から離す。
「でも……それが本物になったら、最高だ。そのお前を殺す想像をしただけで、俺は誰よりもいい顔になれるぜ？」
ザックはそう言って笑ってみせると、突如大声をあげた。
「自分で自分を……、殺っちまえるくらいにはなぁ！！」
刹那、ザックは自分の腹部にカマの刃をあてがった。誰も声も出せないまま、躊躇することすらできず。ザックはパーカーの上から、勢いよく腹を切り裂いた。
レイが目を見開く。
おびただしい量の赤黒い血が、ザックの腹から吹き出す。
ザックの体が傾いて、床に倒れ込む。
「……え……」
レイも、Aも、しばし立ち尽くした。
どうして、なんで、何が起こった。
「……ザック……！」
レイがザックに駆け寄るのを見て、ようやく体が動いた。Aも、つまずきそうになりながら、ザックに駆け寄ると、その体のすぐ近くに跪く。
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鬼灯黒狐(プロフ) - 更新私の方が遅いので大丈夫ですよ(;´д｀)w (2018年10月4日 21時) (
レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 鬼灯黒狐さん» ありがとうございます！最近更新速度がおちてしまっていて申し訳ないです(>_<;)これからもがんばりますので見てやってくださいm(*_ _)m (2018年10月2日 7時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯黒狐(プロフ) - ザック最高...更新頑張ってください！ (2018年9月30日 20時) (レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年9月8日 19時
