94話 ページ4
二人が眠ったのを見て、Aも少し眠ろうかと思った時だった。
ふと、放置されていた棚の上に置かれたタブレットのようなものに目がいく。
Aは立ちあがって、タブレットを手に取った。画面は真っ黒で、なにもうつっていない。そこで、電源を入れてみると、ロック画面が表示される。
(ロックされてる……パスワードなんか知らないし……)
と、思ったが、どうやら指紋認証で解除するものらしい。Aはロック画面をじっと見て、それから自分の右手の親指を見つめる。
(……まさかね)
試しに親指をあててみる。と、なんということか、ロックが解除されてしまった。
「うそ……」
声が漏れた。まさか本当に解除されるとは。
つまり、これはAに開けてもらいたかったということなのだろうか。画面では何かのデータダウンロードが始まっていた。現在73%のダウンロードは、スムーズに進んでいる。
Aはじっと画面を見つめたまま、ダウンロードが終わるのを待った。数字が100%になったとき、それは唐突に始まった。
『あら、やっと繋がったわ！』
Aは思わずタブレットを落としそうになった。画面にうつったのはキャシーで、タブレットから流れ出した音声はもはや聞き飽きたキャシーの声だった。
「キャシー……！」
『はぁい、キャシーよ！ A、ちゃんとタブレットを見つけてくれたのね！』
「このタブレット、わたしの指紋であいた。なんでそんなことを？」
『決まってるじゃない！ 私、あなたと少しお話がしたかったの！ あなた以外に開けられたら、困るじゃない？』
「わたしと、話がしたい？」
『えぇ、そうよ！ ちょうど、レイチェルとザックも眠っているようだし、ゆっくり話せそうね！』
「手短に話して」
『あら、つれない子。とりあえず、お話するわね？』
画面の中でキャシーは楽しそうに笑うと、今までのモニターで見せていたような残虐な表情に戻った。
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鬼灯黒狐(プロフ) - 更新私の方が遅いので大丈夫ですよ(;´д｀)w (2018年10月4日 21時) (
レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 鬼灯黒狐さん» ありがとうございます！最近更新速度がおちてしまっていて申し訳ないです(>_<;)これからもがんばりますので見てやってくださいm(*_ _)m (2018年10月2日 7時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯黒狐(プロフ) - ザック最高...更新頑張ってください！ (2018年9月30日 20時) (レス) id: 28c4276209 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年9月8日 19時
