9話 ページ10
裏路地のような通路の先には、小さな小部屋のような、薄暗い狭い空間があった。
ゆっくりと進むうちに目が慣れてくると見えてくるものがあった。赤色、鮮やかなものではない。まるで乾いた血のような赤黒い痕跡があちこちに散布している。
(……血?)
それは地面だけではない、壁にも飛び散っていた。
いくつもの血の跡を辿ると、白いチョークで書かれた文章を見つける。
『ここにはフロアごとににつかわしい者たちがいる。』
『その者は自分のフロア以外からは出ていけない規則がある。』
『そのフロアの者に殺されたくなければ、別のフロアへと上がるほかない。』
「フロア……殺されたくなければ、か」
Aがその意味を考えてか、言い聞かせるようにつぶやく。次にレイはチョークで書かれた文章の横にはられた、新聞の切り抜きに目をやった。
(『裏路地の殺人』)
周辺と同じ様な血の跡がにじんだ新聞記事に目を通す。相変わらず、不気味な内容だった。レイが言い様のない不安感に小さくため息をついた時。
────ピィ、ピィ。
天井から降ってきた鳴き声にレイは顔を上げた。そこには、天井付近の壁に不自然に空いた穴の中で、弱々しく鳴く小鳥の姿があった。
「……小鳥? どうしてこんなところに」
同じく小鳥を見上げたAが不思議そうに首を傾げた。それはレイも同じように感じていた違和感だった。
しかし、小鳥はひどく可愛らしい。レイの心の中にふれてみたい、という温かい感情が湧き上がった。
「こっちにおいで」
そう呼びかけて手招きをするも、小鳥は動こうとしない。
(もしかして、お腹が空いているのかな……)
「ちょっと待ってね、何か食べ物を探してくるから」
レイはそう小鳥に告げると、路地裏を後にしようと駆け出し、Aもその後を追いかけた。
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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます!この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね!色々試してみますね、ありがとうございました! (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね!ところで、背景の色を変えたりはしないのですか?それやると面白さが上がると思いますよ! (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リア | 作成日時:2018年8月4日 21時