34話 ページ35
プレートには『第一墓場』と書かれている。扉をあけると、さっきよりも多くの墓が並んだ景色が広がっていた。そして、目の前には石碑。
"望まれた者たちの聖地！"
"主に望まれた者、清らかな者、天使の寵愛者、特別な者"
"素晴らしき栄光に、その身を眠らせろ"
"ただし"
"主を裏切りし悪魔の魂はここが永遠の牢獄となる"
そして、石碑を通り過ぎた部屋の奥には、ピカピカに磨かれた真新しい墓石があった。近づくと、細かな字で名前が彫られているのが確認できた。
「あ？ どうした。何が書いてんだ」
「……名前が書いてある」
「墓石なんだから当たり前だろ。何驚いてんだ」
ザックは飄々としているが、Aはその名前を見て、レイと同じく驚いた。
────『レイチェル・ガードナー』
くっきりと刻まれた名前。紛れもなく、まだここに生きているレイの名前だった。
「私の、名前。……私の名前が書いてある」
「……そうかよ」
ザックは後ろを振り返ると、削りかけの大きな岩のようなものを見る。
おそらく、急いで作られたものだろう。放置されたように転がっている。
「じゃあ、これは俺のか？」
どうやら、そうらしい。岩に貼られたメモには、乱暴な字で『ザック』とだけ書かれていた。
(……わたしの墓はない)
Aは辺りを見回したが、それらしき墓石は見当たらない。レイとザックの墓石はある。ザックなんて、さっき生贄になったばかりなのに、作りかけではあるがきちんと墓石がある。すこし複雑な気持ちになって、ため息をついた。
「おい……お前だけ墓がねぇぞ。どういうことだ」
「分かんない……」
「何がっかりしてんだ。墓がなくて残念か？」
「いや、別に……わたし、まだ死ぬ気ないから、墓なんていらない」
そう言うと、ザックはニヤリと笑った。
「奇遇だな。俺も死ぬ気はねぇよ。……おい、いつまでも自分の墓石、馬鹿みたいに眺めてんじゃねぇよ」
墓石を眺め続けるレイにザックが吐き捨てる。
そのままザックが部屋の奥へ進むと、壁に大きな亀裂が入っているのが目に入った。
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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (
レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます！この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね！色々試してみますね、ありがとうございました！ (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね！ところで、背景の色を変えたりはしないのですか？それやると面白さが上がると思いますよ！ (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年8月4日 21時
