18話 ページ19
「……少し混乱しているね。でも無理はないさ……ここは、恐ろしいところだ……」
ダニーはレイチェルを安心させるようにレイチェルにほほ笑みかける。
「でも、安心して、僕はたしかに君の先生だ。……ね？」
「……はい、先生」
レイは虚ろな目でダニーを見つめ、こたえた。
「……よかった。それに、無事だったんだね。でも、君は賢いから、きっとここまで来られると思っていたんだ」
レイは小さくうなずくと、Aの方を振り返る。
「……怖かったけど、Aがいたから」
そこで初めて、ダニーはAの方を見た。ダニーと目が合う。するとダニーはAを見て、驚いたように目を見開いた。
「おや……Aじゃないか。君も無事だったんだね。よかったよ」
急に名前を呼ばれて驚く。Aの方は、ダニーのことを全く知らないのだから。
「ダニー先生、だっけ。わたしのこと、知ってるの？わたしはあなたのこと、知らない」
「……記憶が、ないのかな。だけど、僕は君のことをよく知ってる。信頼してくれていい」
ダニーが優しげに微笑む。その顔を見て、Aはちょっとした頭痛を感じた。まるで、何かを思い出すかのような。
(もしかして、わたしはこの人を知っていたの？)
ズキズキと痛む頭をおさえる。ダニーが心配したように一歩、ふみだしてきた。
「大丈夫かい？」
「……心配しなくても、大丈夫だから」
少し強がって、そうこたえる。レイチェルが心配そうにこちらを見ているのに気が付いて、頭をおさえていた手を下ろした。
「ねぇ、先生。私、すごくこわい……さっきも追いかけられたの。ここは、何……？」
レイチェルがダニーに訊く。その肩は小さく震えていた。
「君たちを追いかけてきたのは、おそらく……殺人鬼だよ。捕まればきっと、殺される。追われるのは、……"いけにえ"、なんだとさ」
「……いけにえ？」
いけにえ、というワード。それは確か、B7のアナウンスが言っていた。
「詳しいことは僕にも分からないけれど、とにかく一緒に行こう。できることなら、僕は君たちと一緒に生き残りたい」
ダニーが穏やかに微笑みかけると、レイが小さくうなずいた。
────天使か、生贄か。
Aの頭の中には、B7で見たあの言葉が浮かんでいた。
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暇人9号(プロフ) - リア.........。オリキャラと同じじゃん。 (2020年12月20日 13時) (
レス) id: 2a2b2b394e (このIDを非表示/違反報告)
9Sに殺されたいロリコン - リアさん» 派手さがますのでアタシはオススメしませんけどね…… (2019年12月8日 18時) (レス) id: 23809db5c5 (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 「ベースデザインを設定」で背景は変更できますよ。 (2019年5月25日 19時) (レス) id: 1e8f4916fe (このIDを非表示/違反報告)
リア(プロフ) - 日向クロさん» 初めまして、コメントありがとうございます！この小説を読んで下さり、ありがとうございます。背景の色、ですか…実はあまり占ツクの使い方分かってないのです(汗)なるほど、背景の色を変えれるのですね！色々試してみますね、ありがとうございました！ (2019年4月27日 9時) (レス) id: aa65f53a7e (このIDを非表示/違反報告)
日向クロ - 初めまして。とても面白いお話ですね！ところで、背景の色を変えたりはしないのですか？それやると面白さが上がると思いますよ！ (2019年4月21日 18時) (レス) id: eebf1123f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リア | 作成日時：2018年8月4日 21時
