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もう、だめ、心臓がもたない…


Aは鏡を見なくても自分で分かる。

今自分は茹でダコだということを。


それを知ってか知らずか、テヒョンくんは続ける。



「きょうは、べんきょう?」



話がぽーんと飛んで、調子が狂いながらも助けられた。


「うん、今日は勉強、かな。勉強じゃなくてもたまに来るの。」



「メイクのべんきょう。」


そう言い切るテヒョンくん。


あれ、知ってたの…


という顔をしていたのか、


「あのみち、おおきながっこうあります。


Aちゃん、いつもだいじに、メイクのどうぐ、もってるから。


メイクアップアーティストになるんだね、Aちゃん。」


テヒョンくんって、よく見てる…意外…でもないかな

そう思いながら、頷く。


「なれたらいいなって。子供のときからの夢だから。」



「おうえんしてます。きっと、なって。」


テヒョンくんは、ファイティン、と言って


その大きな手で、ゆっくり、ぽん、ぽん。


そう、頭を撫でられた。


撫でられた手があったかくて

そしてなんでかすごくすごく見つめられて


Aは


「て、てひょんくん!は、

勉強…?!」


半分叫びながら話を振った。


テヒョンくんは、Aの頭に手を置いたまま



「べんきょう、じゃなくて、じょうけん。



ここに、いる、いられるための。」



そう言って、にっこり、笑ってみせた。



それはAが初めて見た、テヒョンくんの悲しい顔だった。



.

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ぽるこ(プロフ) - kimnaaさん» ありがとうございます!3を更新中ですのでまたよろしくお願いします。楽しみにして頂き嬉しいです。 (2018年12月11日 18時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
kimnaa(プロフ) - すごく素敵です…3が楽しみです(*^ω^*) (2018年12月10日 17時) (レス) id: 36d5fb4cd3 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - あすかさん» 綺麗と言って頂き、とても嬉しいです。これからもふとした時に読みたくなるような話を書けるようにしたいと思っています。また続きも是非読まれてくださーい! (2018年12月7日 23時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽるこ(プロフ) - 紫雫さん» はじめまして。こちらで初めてお話を作らせてもらい、こうやって読んでくださる方がいて嬉しいです。素敵な感想をありがとうございます!とても励みになります。 (2018年12月7日 23時) (レス) id: 0ba6c9eae1 (このIDを非表示/違反報告)
紫雫(プロフ) - はじめまして。ぽるこさんのお話はじめて拝見させていただきました。引き込まれてあっと言う間にでした…更新楽しみにお待ちしてます! (2018年12月7日 8時) (レス) id: bf8665b816 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽるこ | 作成日時:2018年11月26日 1時

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