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「かんぱーい、しよう。」


テヒョンくんに、はい、と促され

グラスを手に持つ。



「「かんぱーい」」


グラスの音が鳴って


Aは、ぐい、とひと口飲むと同時に


「テヒョンくん、ごめんなさい。」


Aにとってはようやく吐き出した言葉に。


テヒョンくんは飲み込む前だったらしく、

こほっ、と軽くむせる。


「それ、おいしい、ちがった?」


カシスオレンジが口に合わないのかと思ったみたいだ。


「ううん、これ、すごく飲みやすい。


そうじゃなくて、

私ずっと、なんか、嫌な感じ、だったなって…

えーと、だから、なんか、本当に…」

ごめんなさい、と消えるような声で言う。


「Aちゃん、」


ゆっくり呼ばれ、ぱっ、と見ると


テヒョンくんが何故だかあまりに優しい顔して見てるから


もう少しだけ、勇気を出してみた。



.

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作者名:ぽるこ | 作成日時:2018年9月11日 23時

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