怖い ページ9
「らっしゃーい、らっしゃーい！美味しいレモネードはいかが？」
店員が呑気に叫ぶ。
「気になるのあったら見てていいよ。」
「あれとあれとそれとあれとこれと！えーっと、あとはそれも！」
「多すぎwww」
周りをビシビシ指差すサトシを見て、フッ、と笑うA。
「ご覧あれ！ヒトモシ型のランタンだよ！」
「っ！」
通りかかった店の店員の声に、Aの肩がぴくん、と跳ねた。
「夜は暗くなるから便利だよ！ほらこの中に火をつけて…………」
「…………っ……火…………」
「おい、A？」
ガタガタ震えるAの顔を覗きこむサトシ。
グレイシアが不安そうにAの前に回り込む。
「じゃーん！真っ赤な火がついた！
…………ヒトモシは紫だけどね。笑」
おおおっ！と歓声が聞こえる中、Aは隅で震えている。
「おい、A、どうしたんだよ？なあ？」
「ピィカ」
「ｸﾞﾚｯｯ…………」
「…………嫌……火…………火が…………」
脳裏にこびりついて離れない"あの光景"。
『A！イーブイを連れて逃げろ！』
「やめて…………」
『お母さんは大丈夫よ！……………っきゃあぁっ！』
「やだ…………」
『他をあたってくれるかな』
「助けて…………」
『おかあさん！おとうさん！やだよぅ！うぁぁぁん！』
「お母さん…………お父さん…………」
めまぐるしく廻る記憶。
頭蓋骨に絵の具を塗りたくられたみたいに気持ち悪くなった。
「A、A！」
「サ…………トシ…………」
「心配すんな。ここにいるから。」
「ピ！ピカチュウ！」
「グレイ、、シィィア」
しゃがみこむAの背中を優しく撫でるサトシと
Aの隣でAにぴったり寄り添うグレイシア、
背伸びをしてAの頭をぽんぽんするピカチュウ。
「ご、めん。サトシ。
頭冷やしたい。一人で行ってて。落ち着いたら行く。」
「…………おう。分かった。気を付けろよな」
「う…………ん」
グレイシアを連れ、ふらつきながら路地を抜け、森へと歩を進めた。
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あられ - 更新がんばってください！ (2019年12月2日 12時) (
レス) id: ed00fbf28a (このIDを非表示/違反報告)
イーブイ - がんば!楽しみにしてます。 (2019年9月1日 14時) (レス) id: 23cb55ce5b (このIDを非表示/違反報告)
みかん - とっても面白いです！楽しみです！ (2019年7月22日 14時) (携帯から) (レス) id: d7f028195c (このIDを非表示/違反報告)
雪うさぎ - 更新頑張ってください！！応援してます！みんなの物語大好きです！ (2019年7月13日 10時) (レス) id: cd19b8b7b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だいふくリンゴ☆ | 作成日時：2019年7月11日 23時
