ママチャリ放浪日記３【OP】

日記１１７ ページ45

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第7章 西の海から盃を


こんにちは、こんばんは。今日も元気モリモリAです。今現在エニエスロビーに向かっているはずがとある島に漂着しました


『……絶対ここ違うよね』

「ピーカチュ」


あの時、間違えて門みたいなやつくぐったけどあれが"正義の門"だったのか……海流に沿って来たはずだけど……何をどう間違えたらこうなった


お陰で指針も奪われちゃったし……仕方ない、暫くここで時間を潰すか


『……ま！旅にトラブルは付き物！折角の島だし美味しいもん食べよ♪』

「ピカピカ♪」


クレープとかパンケーキとか甘いもん食べたいなー



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どうやらこの島はあまり発展していないようだ。村という言葉がぴったりなほど小さな集落で店もチラホラ……最近は都会が多かったし、たまにはこんなのんびりとした島も悪くない




＿「だーから！！頼むよじいさん！！」


＿「ならん！！今すぐ帰ってくれ！！！」


『おっと？』


酒場のような場所から飛び交う怒号に耳を傾ける。聞いたところ、店主と客が何か揉めてるっぽい……


『クレーマーか？？』


気になったので少し立寄る。いや、別に見学したいって訳では……平和な村に喧嘩は不似合いだと思っただけで……ね？いいっしょ？？


「その酒！！西の海(ウエストブルー)じゃ最高級ものだぜ！？出身だから知ってんだ！！頼むよ！金なら払うから譲ってくれ！どこにも売ってねぇんだ！！」

「いかんと言うとろうが！！これは捧げ物なんじゃ！！！」

取り敢えず店内を覗いてみる。カウンターで口論を続ける2人の男性、おそらく1人はマスターで……もう1人、赤髪に剣を腰に据えた人だ……



『あの……どしたんすか？』


子どもが首突っ込む話じゃないことは重々承知。だがお互い我が強いのか全く譲る気配が無さそうなので……ここは第三者が制止せねばと思った


「お！嬢ちゃんべっぴんだな！おれと1杯飲まねぇか？」

「話を逸らすんじゃない！！なんじゃお主は！！！」

じいさんの方は完全にヒートアップしてんな……まずは赤髪の男性から話を聞こう


『店内から怒号が聞こえたもので……気になったんです』

「そうなのか！いやーそれがよ！この酒が欲しくて売ってくれって言ってるんだが……話が通じなくてな」


棚の1番上に陳列されているひょうたんを指す。"酒"と草書で書かれたいかにも高級そうな日本酒だ

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