Love me

十一滴目 ページ35

ym side


「へぇ、じゃあ雄也から家まで送ってもらったんだ」

in「ん。しかも連絡先貰えた」

「うっわ、一日で何があったの」



現在いのちゃんのお惚気け相手中。
お見舞い来たと思ったらずっとこの調子。




でも、何気に俺が1番喜んでたりもする。


本気で笑ったいのちゃんはとても可愛くて、恋の魔法かな？なんて。



「いいなぁ...........」

ぽろっと出た言葉に慌てて口をつぐんだ。

ほら、やっぱりいのちゃん心配そうな顔向けてきたよ...。



in「だいちゃん、来てくれないの？」

「ん〜来たっていえば来たんだけど.......たぶん...」



起きてるときではなかったし実際見たわけでもないしな。



「.....生きているうちは会えないのかもな！」


胸の奥がツンとしたけど笑って誤魔化した。



in「強がんなくていいよ。...少なくとも俺の前では」


優しく、それでいて凛とした声にふわりと心は軽くなった。




「.................いつもね、待ってるんだ」



「今日は来るかな、明日は、明後日は.....って」

「でも、.....その日が来たことは無くてっ...」



震える声、滲む視界。
本当はいつも不安で押しつぶされそう。

いつか病気が治った時。
あの人は.....って考えるとおかしくなりそうで。




「もう、諦めどきかなぁ.....っ、」






あいつじゃないと熱をおさめることが出来なくなった浅ましい身体も、友達でも恋人でもなくただ処理するだけの歪な関係も.....



全て、終わらせよう。

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