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続、初夏のさわたち ページ6

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side ryosuke




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券売機で二人分のチケット買って、ポップコーンと飲み物買って…座った席。



当たり前なのかもしんないけど、ほぼ貸し切り状態のシアター内。


…何となく「楽しみですね」と言うその笑顔を俺が独り占めしてんなーなんて思っちゃって「だね」なんて口では言いながら心の中は、結構な浮かれ具合。



どうしよ。
俺、映画に集中出来っかな…。

だって、ずっと口説き続けた相手と隣で映画観るんだよ?

そりゃ、落ち着かないって。






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……彼女と知り合ったきっかけは、本当に些細な事で。

俺が大事なプレゼン前、緊張で咳き込んでしまっていた時に、「喉は大事ですよ」と飴をくれた事だった。



本当にそれだけ。

彼女も多分、覚えていないだろうなって思う。


けれど、俺はそれをきっかけに彼女を気にする様になって…気が付いたら結構な具合で夢中になってた。








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「…凄くなんて言うか…ズシンと来る映画でしたね。」




映画が終了して、映画館から外へと出る。

結局、映画が凄すぎて、その世界に入り込んでて…彼女の一喜一憂の表情を見てやろうって企んでたのに、気が付いたら本編が終了してエンドロールを迎えていた。


…あわよくば、手、握るとかしたかったのに。


やっぱ少し退屈位の映画じゃないとダメなんだろうな、そういうの。

って事は、次のもチャンスは薄じゃない?


評判良いもんね…あれも。





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《2》→←初夏のさわたち



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作者名:mee
作成日時:2017年7月5日 11時

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