ぼくら、すんでいーい？ 【歌い手】【そらまふうらさか】

お風呂 ページ49

｢もぅ！ふたりともおしょいっ！｣



全裸のさかたん。

仁王立ちはやめて欲しいね…。なんてツッコミも聞かず、私は風呂場の扉を開けるとダッシュして入っていく。



｢コケるよー！危ないからやめてー！｣

｢きゃっきゃ！！｣



先にお風呂に入れる喜びか、ただただ暴れているだけなのか。

淡々と服を脱ぎ、届かないシャワーに手を伸ばすそらるさんとは大違い。


家も広いのでシャワーも2つある。



私がシャワーを取ってそらるさんに渡すとせっせと頭を洗い出した。



｢さかたん、おいでー｣

｢はぁい！｣


洗面器にお風呂の水を入れ、そっと頭にかけてやる。

頭も優しく洗って………。





｢明日には居なくなるのか…｣


ぼそっと呟く。

さかたんには聞こえてなかったみたい。


ライダー仮面のオープニングテーマを歌ったいる。


｢ゆぶねはいっていい…？｣


｢いいよー｣


｢おれも！はやくはやく！！｣




ぱぱっと体も洗ってやり、抱き上げて湯船に入れる。


私も洗おう。シャワーを取り出し、頭を洗う。

湯船では水鉄砲で遊ぶふたり。

水の上で揺れるアヒルのおもちゃ。




｢私も入ろーっと！｣

｢わわっ！てきがきたじょーっ！｣


さかたんが叫ぶ。

びしゃっと水がかかる。



｢おらーっ！やめろォ！｣

｢きゃははははっ！！！｣


ザバンと、湯船に浸かる。


｢そらるさん真顔でずっと顔狙うのやめない？？？｣

｢ふふ｣




楽しい。

なんでこんなに楽しいのだろう。

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