7,九井さん離れ ページ17
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あの事件(？)から1週間が経ち、あまりにも九井さんが今まで通り過ぎて私も前と変わらず話すことが出来た。一人の女としては悲しいけど、九井さんと一緒に居ることが許されるならこのままでいた方がいいのかもしれない。
「葛原」
「なんですか？」
九井さんはパソコンを閉じて、書類に目を通しながらヒナちゃんとメッセージのやり取りをしていた私に話しかけた。
「友達出来たのか」
「…はい。友達ぐらい私だってつくれますよ」
「ふーん」
なんなんですか、と少し棘のある言い方だったけど私は九井さんにそう言うと、別に、と言ってならもう心配いらねーな、なんて返事を私に返す。さっぱり理解が出来ない私に九井さんは持っていたペンと書類を机に置いて私に視線を向ける。微笑むような寂しい様な表情で居る彼に、何がですか？と問い掛ける。
「今週末、出掛けっから忘れるなよ」
「あ、はい」
また九井さんと出掛けられるんだな、と嬉しくてちょっとだけ口角が上がりそうになるのをバレないように顔を逸らした。今度は一人でバッチリメイク出来るように少し練習しておこう。いつもしてないわけじゃないけど、出掛けるときほど頑張ってないから。
「じゃあ九井さんが前に買ってくれた服着てみますね」
「…そうか」
何だかいつもより様子のおかしいとは気付いていた。でもそれが嫌な予感だと気が付けなくて、私は能天気に週末を期待して、その日を迎えてしまった。
天気は曇天。出掛けるのにちょっと残念だな、て思いながらメイクに1時間以上かけて準備する。
「うう、腕疲れた…！！」
九井さんが教えてくれたことをちゃんと忘れずに、メイクをして時間に比例して上手く出来て満足する。この前出掛けたときに買ってくれた服を着てから、ヘアアイロンで少し髪を巻いてみる。
「ちょっと頑張りすぎたかも…」
ストレートだった髪が、ヒナちゃんみたいにふわふわな感じになって鏡をみて、自分らしくないなぁ、て思いながらも頑張ってできた自分の姿に少しわくわくしてる自分もいる。バッグはどうしようかな、て九井さんに貰ったもののなかから服に合うものを考える。
「…これ、確か最初に買ってもらったバッグだ」
バッグだけでは無いけど、九井さんが私のために買ってきた服と一緒に貰ったもので、なんとなくこれにしよう。ときっと今日も使うことは無い財布とポーチとスマホを入れて部屋を後にした。
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優しい世界…ｺﾒﾝﾄ感謝です…
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m(プロフ) - 初コメント失礼します。本当に素晴らしいお話でした。完結前に出会えなかったことは悔しいですが、本当に大好きな作品になりました。人間的なストーリーで心が引き込まれ、感動しました。この作品を作っていただき、残していただき、本当にありがとうございます。 (2023年2月19日 12時) (
レス) @page33 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊い - 思わず涙がこぼれてしまいました、、、。切ないしもうなんかよかったです。私もテストヤバイ、、、、、 (2021年11月30日 1時) (レス) @page33 id: 11fe216a38 (このIDを非表示/違反報告)
パチンカスヱ(プロフ) - セツナさん» 読んでくださる方々のおかげで無事完結出来ました🥰感動していただけたんですか…めちゃくちゃ嬉しいです🥺❣️こちらこそ最後までお付き合い頂きありがとうございました❕ (2021年11月29日 16時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
パチンカスヱ(プロフ) - 楸さん» あええ大好きなんて悶えます…🤦♀️私もちょっと寂しいなって思ったりしているのでまたココくんの作品書きたいと思ってます❣️頑張ります！！最後まで読んでくれてありがとうございました🤍 (2021年11月29日 16時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
パチンカスヱ(プロフ) - アオさん» 完結までお付き合い頂きありがとうございました！！バンドエンドもいかがだったでしょうか…😌喜んでいただけていたら嬉しいです！ (2021年11月29日 16時) (レス) id: fe109e5f3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パチンカスヱ x他1人 | 作成日時：2021年11月12日 0時
