リナリアの意味【黒】 (ページ21)

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Ep.5-4 ページ21

Side.目黒

来月のジュニアのライブの練習や、
衣装の打ち合わせなんかで毎日がなんだかんだ忙しく過ぎていった。
何度も連絡しようとトーク画面を開くけど、Aちゃんからの連絡が欲しくて閉じるの繰り返し。

金曜日になった今日もまだ連絡は来てない。
一応、明日の11時に美容院に迎えに行く事にはなっているけど。
少し遅いお昼、スマホを見るとAちゃんから通知が入っている。
すぐさまロックを解除し画面を見る。

【明日なんだけど、本当に行く？目黒くん疲れてない？】

訳の分からない内容に、返事にをすぐさまする。

目【大丈夫だよ。明日11時だよね？】

多分仕事中だから返事はすぐ返ってこないけど、気が気じゃない。

阿「目黒、顔怖いよ。どうしたの？」

阿部ちゃんに話しかけられ、顔を上げる。

「いや、自分ダサいなって。」

阿「あんまり思い詰めない方がいいよ。」

そんなの分かってる。分かっててできない。
彼女のことになると急にダサくなる。

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帰宅し、着替えてスマホを見る。
返事はまだ来てない。けど既読になってはいる。

まさか行きたくなくなったとか？
有る事無い事不安な気持ちになる。

それから2時間時刻は21時。
シャワーを浴び、テレビを見てると通知音がなる。

【遅れてごめんね。友達から、来月ライブがあるって聞いて。疲れてないかなって、動物園広いし】

「…俺の心配ばっかじゃん」

目【大丈夫。俺のことは心配しないで。Aちゃんと居る方が疲れ取れるかも】

【なら良いんだけど…。全然、カフェとかでも良いし、なんなら落ち着いてからでも！】

アピール虚しく、いつも綺麗に交わされてしまう。
そんなところも好きな部分の1つだけど。

目【いや、動物園にしよ。明日また連絡して。おやすみ】

あえて、連絡してと入力して送信する。
1分文字ないうちに了解！とスタンプが送られてきた。

無くならないで良かった……。
マジで焦った。

明日のために今日は早く寝ようと、日を跨ぐ前にベッドに入った。