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しばらくして、戻ってきた、顕嵐。
「…斗愛は?」
「まだ、泣いてるから俺の書斎にいる」
「ごめんね、今代わりに行く」
「ううん。Aは好きに時間を使って。
俺がこのまま説得する。
斗愛には、『ママにワガママ言ったこと謝りなさい』って伝えているから、泣き止んで片付けをちゃんとし始めたら、その時はAから褒めてあげてほしい」
「私、から?」
「うん。俺が厳しくした分、Aから優しくしてあげてほしい」
「……分かった」
「ごめん。
俺、Aのこと好き好き言っておいて、ちゃんとAに寄り添えてなかった。
それに、斗愛のことも娘として大事で、だからこそちゃんと躾けないといけないのに、向き合えてなかった。
…これからは、俺からもちゃんと注意するから、少しは俺に甘えて?」
「……顕嵐」
「泣かないで、Aに泣かれるのが一番悲しい」
涙が出そうな私を、顕嵐は優しく抱き締めてくれた。
そんな私たちを、ドアの外から斗愛が見ていたことに、私は全く気付かなかった。
それから5分くらい経った後、
顕嵐が部屋から出て行った頃、斗愛が一人リビングに戻ってきた。
泣き腫らしたピンクの瞳。
「……ママ、ごめんなさい」
静かに呟いたかと思えば、サッとおもちゃに手を付ける。
「…お片づけしてくれるの?」
「する…」
「ありがとうっ」
ギュッと引き寄せ、可愛い我が子を抱き締める。
「んーんっ」
苦しそうに、もぞもぞ動く斗愛に、
「大好きだよ?」
と愛を込めた。
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りりちゅん(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!完結してしまうのはとても寂しいですが応援しています! (2017年5月25日 1時) (レス) id: c321fe6a1f (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - nnm2000さん» 応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年5月17日 21時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
nnm2000(プロフ) - くすぐったくてキュンキュンします…頑張ってください!! (2017年5月16日 19時) (レス) id: 432ef5cf0a (このIDを非表示/違反報告)
踊れる人大好き芸人(プロフ) - ゆうなさん» コメントありがとうございます。褒め言葉として受け取って、邁進します!(笑)本当は書いてる方も恥ずかしいのですが、徐々に慣れました…。 (2017年5月15日 14時) (レス) id: 698c405fce (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - 読んでるこっちが恥ずかしくなる!頑張って下さい!!! (2017年5月15日 11時) (レス) id: 9b29f9a6ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2017年5月5日 20時