・ ページ4
・
岩「これ、どういうこと？」
深「なんなんだよ、それ。」
床に落ちたカッターを拾った照と
まだぽたぽたと雫を垂らして床を汚す俺の血に、
ふっかにも詰め寄られる。
きっと、自傷行為という答えは
みんなの脳内に浮かんではいるのだろう。
それでも、受け入れられないというか、
信じられないのだと思う。
俺だって、いまだに信じられない。
食事も睡眠も取れなくなって、
あんなに好きだったアニメだって見れなくて、
流れる血と痛みに安心するなんて、
もう、普通の人間の生活が出来ないなんて。
宮「とりあえず、ここは冷えるし。
向こうで座って落ち着こう。」
だてさんの声に、
ハッとしたようなみんなは、
俺が汚した物の片付けをしてくれて、
佐「…俺が自分でやります。」
深「いいから、着替えて向こうで座ってろ」
佐「いや、そんなこと…」
阿「はやく止血しないと、」
岩「これはリーダー命令。
だてさん、一緒に連れてってやって」
宮「ほら、いこっか。」
だてさんに肩を引かれて、
宮「ほら …着替え、ある？」
絶対的国王をぎこちない雰囲気に
させてしまっているのは俺のせい。
ただ一回頷いて、
持ってきた長袖のスウェットを着た。
宮「身体、冷えてるね。
熱いから気をつけて？」
俺が着替えている間に淹れてくれた
湯気がたつココアを俺の前において、
タオルで俺の左手を押さえてくれる。
年下組と翔太は既に寝ていて、
こんな姿を見られずに良かったなんて、
ここまで来てもまだ今更
そんなことを気にしている自分に
この後に及んで、
まだメンバーの1人であろうとしている自分に
苦笑いした。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - 一気見させていただきました。とてもとても心に残りました。繊細な文章でとても苦しく…。また次回作も楽しみにしています。 (2021年3月5日 18時) (
レス) id: 9c51ec73fc (このIDを非表示/違反報告)
真奈美(プロフ) - いい作品を書いてくださりありがとうございました。次回作も待ってます。 (2021年3月5日 13時) (レス) id: 0334695bad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：昴 | 作成日時：2021年2月28日 23時
