9話 ページ11
「・・・ん」
目を開けるとそこは知らない天井。
「気付いたか?」
隣には三ツ谷が座っていた。
どうやらここは病院らしい。
私の腕にはいくつかの管が通されていた
「・・・そんなことよりリリサは!?」
「落ち着けって。明日が抗争だ。その時に必ず連れ戻す」
「明日って、私3日も寝たきりだったの?」
「あぁ、足の骨も折れてる。体中傷だらけだししばらく入院生活だってよ」
どうりで体が思うように動かないわけだ。
「リリサ、大丈夫かな。3日も拉致されて。何もされてなければいいんだけど」
「それについては芭流覇羅から事前に連絡があった。人質には何も危害は加えない。10月31日に引き渡すと」
「・・・そう」
本当にその約束を守ってくれるのか心配だが今は無事を祈る事しかできない。
「じゃ、俺そろそろ行くわ」
「うん、ありがとう」
椅子から立ち上がった三ツ谷を見届け窓の外を見る。
外では赤く色付いた紅葉の葉が揺れていた。
「お姉ちゃん!!」
次の日、病室で一人ソワソワとしていると入り口からリリサの声がした。
その声が聞こえてホッと安堵する。
そこには涙を流すリリサがいた。
「リリサ!無事だった!?何もされなかった!?」
「私は大丈夫、何もされてないよ。みんなが助けてくれたんだ。ごめんね、私のせいでお姉ちゃんにいっぱい怪我負わせちゃって」
椅子に座りながら大粒の涙を流すリリサ。
「こんな傷大した事ないよ、全然。」
私はへらりと笑う。だがリリサの表情は未だ曇ったままだった。
「どうしたの?やっぱり何かされた?」
「ううん、違うの」
リリサは少し黙った後その重い口を開いた。
「・・・圭介が死んだ」
「え、今なんて」
「圭介、死んじゃったの」
あまりの衝撃に開いた口が塞がらない
「・・・何で」
ポツリと呟く。大の不良嫌い、だけどもあいつらの心意気は好きだった。
「一虎に刺されて、でも最期は自分で・・・。私やだよぉ、これ以上東卍が崩れていくの見るの」
泣きじゃくるリリサの背中を摩りながら自分にも落ち着けと言い聞かせる。
「リリサ、今日はもういいから帰りな」
「でも、お姉ちゃんが」
「いいから、私は大丈夫だから」
「・・・分かった、お大事にね」
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作者名:なんじゃもんじゃ | 作成日時:2025年12月4日 0時


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