呪霊食べる系少女に進化を遂げました【呪術廻戦】

ゝ･参 ページ24

先にパスタが来た。私はこういうとき、相手の料理が届くのを待つ派だ。一人で食べるよりも皆で食べる方が美味しいものなのだ。


「憂太は高専、もう慣れた？」
「あ、うん！それなりに」
「よかった。皆癖強いから、ちょっと心配してたんだよね」


真希はアレだし、棘は喋れないし、パンダはパンダだし。あれ？そう考えると本当に私まともだな……


「正直最初はちょっと怖かったけど……」


憂太は苦笑する。だろうな。


「でも、里香ちゃんの呪いを解くって決めたんだ。やれることはやりたいし……皆も協力してくれるし、悪い人たちじゃないってわかったから」


だから、頑張るよ。そう言ってぐっ、と拳を握る憂太に、私はちょっと拍子抜けした。


なんというか、主人公力が強いというか。こういう正当な善人、今まであんまり前例がなかったからちょっと面食らう。


「はあ〜……愛だねえ」


しかし戸惑いよりもオタクの自我が勝った。


ゆたりかは尊いのだ。いいか、ゆたりかは尊い。公式が押してくるノマカプは須らく尊いものなのだ。私はそれを熟知している。


「里香ちゃんも憂太が大好きなんだろうけど、憂太も里香ちゃんが大好きなんだね」
「……うん。そうだね」
「素敵だなあ。すっごくお似合いの二人だ」


照れたように頬をかく憂太。心做しか先程からビシバシ刺さる里香ちゃんからの呪力も軟化した気がする。何よりだ。私、既婚者に興味は無いので、どんどん軟化していってほしい。


「結婚式には呼んでね……いやもう殆ど結婚してるようなもんか、引き出物何がいいかな」
「飛躍してる飛躍してる」
「くそうドレス着た里香ちゃんさぞかし綺麗だっただろうな〜！私がブーケ受け取りたかった〜！！」
「なんでもう式挙げたていで話進んでるの！？」

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