呪霊食べる系幼女に転生しちまったんだが【呪術廻戦】

最強と相談と時々恋バナ･壱 ページ49

「あ、A〜」


血塗れの私(任務終わり)に話しかけてくる者がいた。この緩さは見なくてもわかる。悟だ。


前回大人三人に囲まれてお叱りを受けた私は、徐々に仕事量を減らすことによって譲歩した。不満顔の大人たちはなかなか見ものだった。


まあそんなこんなで二年が過ぎて、私はちゃんとご飯を食べて睡眠を摂る模範的な生活を送れるまでに戻った。


ただ減らした分一個一個の仕事がヘビーなんだよなあ。今日も一級呪霊の討伐だったし。


はーあ命懸けって肩凝るわー！そんな感じで、呪霊をサクッと刺し殺して返り血ビチャビチャの所に現れたのが悟だったというわけだ。


あ、最近包帯だったのに今日グラサンなんだね。ウーンやっぱ顔がいい。


「どしたの悟、また野次？」
「人聞き悪いな、様子見に来ただけだよ。しかしまた派手にやったね」



悟の目線の方に私も目を向ける。そこには……何も無かった。何も無いから異様なのだ。平らなままの地面に上から押しつぶされたような肉塊が、血液が、飛び散っているから。


それもやがては消えていく。ざふりと砂に帰るように、私にこびりついていた血も消える。


「そう？派手さじゃ悟の方が上だよ」
「まあね、僕最強だし。この後暇？」
「まあ暇」


ちらりと見た時計は午後十二時を指していて、八時から働いている私はそろそろお腹が減る頃だ。


ランチのお誘いかなと思っていたら案の定、「ランチ行かない？」と悟が言うので、私は喜び勇んで頷いた。


にっこり笑った悟(べらぼうに顔がいい)になんかオシャレなカフェに連れていかれ、ようわからんおいしいランチをいただくことになった。なんかようわからんがおいしい。


どうせ費用は悟持ちなので何も気にせず食らっていきたいと思う。


「でさあ歌姫の奴、僕を見る度やたら顔顰めるしめちゃくちゃ機嫌悪くなんの」
「だろうね」


くだらない話は楽しい。少しでも、日常に浸っていられる。


推しの為に命張っていこうと決めたとはいえ、私もまだまだ若いわけで、なんやかんや言ってもぶっちゃけ任務は怖い。


まあ恐怖も呪力にフュージョンしちゃえばいい訳なのである意味結果オーライとも言えるけども。

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