呪霊食べる系幼女に転生しちまったんだが【呪術廻戦】

ゝ･陸 ページ30

「そういえば君のことなんて呼べばいいの？」


流石にナナミン呼びはいかんだろう。


現在、高専。「Aが怪我してくるなんて珍しいな」などと言って硝子が私の怪我(あとで治すとか言ってすっかり忘れてたぜ！てへ！)を治してくれるのを、なぜだか横で見物しているナナミンに、私はそう質問した。


「好きに呼べばいいでしょう」
「灰原はなんて呼んでんの」
「雄くん」


雄で呼び捨てはなんだかしっくり来なかった。なので雄くん。


しかしナナミンを建人呼びは、許可なしに、それは、いいのか……！？となってしまったため、もう本人に聞くことにしたのだった。どう呼ばれたいかなんて本人が一番よく知ってるのが当たり前だ。


「じゃあ建人くんでいいだろ」
「しっくり来ないな」
「……呼び捨てでいいですよ、別に」


あ、いいんだ。本人がいいっつってるのでもうそれで行こう。ナナミン、もとい建人は若干照れ臭そうに目を逸らした。


ア〜〜高専ナナミン可愛いんじゃ〜〜。


「んじゃ建人だな」


私は硝子によってすっかり治った腕を軽く振った。動きにも問題なし。さすが硝子だ。


アドレナリンで痛みが全く分からなかったのだが、車乗って高専に帰ってきてる最中くらいにバカクソ痛み出した。困った。しかも戦後ハイで反転術式の存在をすっぽり忘れていたのだった。我ながらアホだ。


硝子に言わせると神経のやべー感じのところ一歩手前だったらしい。人体のことはよく分からんので、へーそうなんやで流してしまったが。


とりあえず怪我はできるだけ控えたいものだと思った。


「報告書を書くのでAさんも来てください」


私の治療が終わったのを見て、建人はようやく部屋を出て行った。ああ、なるほどそれ待ちだったのね。私はうんしょと立ち上がり、その後を追う。


「随分仲良くなったな」


硝子が声色にからかいを含めてそんなことを言うから、私はちょっと面食らってしまって、曖昧に笑うことしか出来なかった。大丈夫だろうか、だらしない顔になってないだろうか私。

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