怖いお屋敷 ページ48
なんだかんだありつつも時間というのは流れるもので、いつの間にかククルーマウンテンに到着してしまっていた。
心の準備できてないよイルミ待ってねえ待ってよ、という私の抵抗虚しく、連れてこられた時と同じように抱き上げられて屋敷まで連行される。
イルミは両手が塞がっているので足で試しの門を開けた。
「お行儀悪いよイルミ」
「ごめんごめん」
でも可愛いからいいや。
屋敷に入ってしまった時点で私はもう逃げることを諦めていた。帰り道わからないし、下手に逃げると殺されそうだ。
そんな私を察したらしい。イルミは玄関先で私を降ろしてくれた。
「豪邸だね」
「そう?入ろうか」
「うん」
私は屋敷内に足を踏み入れた。
多分罠だらけなのだろうな、と思いながら「円」をして周囲の状況を探る。緩めだとはいえ「絶」しながら「円」できちゃう私凄いと思うんだ。
「絶」をしつつだから全体は見られないけれど、半径2、3m先くらいなら分かる。そこかしこに落とし穴みたいなものや壁のスイッチみたいなものがごろごろあるのが分かった。下手に動くと死ぬなこれは。
「いい判断だと思うよ」
私が「円」をしたのに気づいたイルミが、どこか楽しそうにそう言った。
・
「母さん、連れてきた」
真っ先に連行されたのはキキョウさんの所だった。キキョウさんは私を見るなり、なんかゴーグルっぽいメカをビカビカさせながら興奮していた。
「まあ!なんて可愛いのかしら、イル、どうしてこんなに可愛いって教えてくれなかったの!?イルが興味を持つからどんな子かと思えばこんなに可憐で華奢なお嬢さんだっただなんて!お名前は?ああ、Aさんと言うのだったわね、イルから聞いてるわ。貴方に会えるのをとても楽しみにしてましたのよ、ああ、私はキキョウと言います、ところで貴方ドレスが似合いそうね、後で採寸させていただいても__」
「母さん、A固まってる」
とんでもない勢いのトークに面食らう。イルミが助け舟を出してくれた。ありがとうイルミ、君実は気が利くよね。
キキョウさんは「あらごめんなさい、つい夢中になって」と言って少し照れていた。可愛い…美人だ…包帯ぐるぐる巻きなのになんで美人なんだろう…
「いえ、大丈夫です。採寸も構いませんよ。ええと…キキョウさん」
「!まあ!まあまあまあ!なんて可愛いのかしら!」
「うぐわ苦しいキキョウさん」
「母さん、首絞めてる」
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にゃこ(プロフ) - 私の心境をしっかり代弁してくれる最高の夢主ですありがとうございます!!クラピカは天使ですね(吐血)更新楽しみに待ってます! (2017年10月11日 17時) (レス) id: 96f522b5ba (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 神崎舞さん» あー、本当ですね…!うっかりでした、ご指摘ありがとうございます!修正しておきました! (2017年9月24日 11時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 『第七試合長くないかな』の話で、最後のキルアのセリフの主人公の名前固定になってませんか? (2017年9月24日 10時) (レス) id: 348d6ee4b1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - ふわさん» 一日一回更新するように心がけております!よじ試験無事終わりました!キルアももうちょい出張らせますね!ありがとうございますがんばります! (2017年9月22日 23時) (レス) id: d90f3d4a31 (このIDを非表示/違反報告)
ふわ(プロフ) - 更新多いから嬉しいです!よじ試験終わりますね!(よじ試験だったっけ)お疲れ様です!キルア(ショタ)にすごく癒されたいです・・・。がんばってください!これからも応援しています! (2017年9月22日 23時) (レス) id: 79dd4d3ff6 (このIDを非表示/違反報告)
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