こんにちは、やさしい世界【HUNTER×HUNTER】

死亡フラグと一発逆転は紙一重 ページ2

どっこい生きてる。


いや、死にました。死にましたともええしっかりと。


痛いってかもう記憶ないよね。車向かってきててあっ信号無視かな〜と思ってたら次の瞬間死んでたもんね。


でも今私生きてんだよなあ。謎。いや、まあ、けどさ。


私は今ベビーベッドの上で天井を見つめている。


＿＿＿どういうこったこりゃ。


まず自己紹介をしよう。私はA。無論前はもっと平凡な名前だった。苗字はまだ知らない。


聞いてくれよ。目ェ覚めてさ、「あれっ私生きてらあははー」と思ってたら唐突にでかい美女が私を抱き上げて微笑みながら子守唄歌い出したんだよ？起き抜けに子守唄ってどんだけ寝てほしいの？なんなの？


そしたら脇からイケメンが現れて「それ寝かせるやつ」と突っ込んでいったけど。


なんか状況わかんなくてとりあえず二度寝したのを覚えている。


で、一夜が明けて今現在。人間その気になれば無理矢理納得できるものらしく、私は漸く自らの置かれている状況を把握した。


赤ん坊になっている。無論私が。あと件の美男美女はどうやら私のマミーとパピーにあたるらしい。


納得したら今度は興奮した。無理だろ何この美男美女。私こんなのから生まれてきたの？なにそれ人生イージーモードじゃね？


うっほほーい、と密かにテンションが上がりながらウハウハで授乳され(変態)(甘くておいしかった)、パピーが頭なでなでしてくれるのをデレデレに受け入れたりしながら、私は赤ん坊を謳歌することにした。


オムツさえ我慢すればどうということは無い。


赤ん坊、あと第二の人生。最＆高。スーパーウルトライージーモード確定人生ご馳走様です。


私は勝ち確じゃねーかキャッホウ、とか思いながら、なんか天井からぶら下がってるなんかよくわからん赤ちゃんあやすやつを見つめた。


＿＿＿＿考えも、しなかった。


イージーモードは、その分過酷だなんて、その分の落とし前が、絶対どこかに染み付いているなんて。

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