第41話:名前 ページ48
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「なぁ、A?」
『?』
「……俺さ、Aの個性見てみたいんだけど、見せてくれたりする?」
「瀬呂!」
「ごめん切島!……A、嫌だったらいいんだ。これから機会はたくさんあるし……見せてもらえたら嬉しいなって思っただけ。」
先程、迷惑をかけてしまったし、歩み寄る良い機会かもしれない。
瀬呂くんが言うように、これから時間はたくさんあるけれど、思い立ったが吉日と言うくらいだし。
『……【いいですよ】』
「「「!!!?」」」
「え、A、いいのか?」
瀬呂くんの言葉にこくりと頷く。
瀬呂くんは嬉しそうにニコッと笑った。
切島くんと似てる。太陽のような笑顔。
「じゃ、じゃあじゃあ!食べ物増やして食べ放題とかしたい!」
「肝心の増やす食べ物がないだろ……」
「あ」
『……(苦笑)』
「明日!明日持ってくるぜ!なら良いか⁈」
瀬呂くんの言葉に頷くと、「よっしゃ!」と嬉しそうにしていた(笑)
「ねぇAちゃん?ちょっといいかしら?」
横から声をかけられる。声を掛けてきたのはあの時の、緑色のコスチュームの女の子だった。
「自己紹介してなかったわね、蛙吹梅雨よ。よろしくね」
蛙吹さんの言葉にこくりと頷く。
「Aちゃん、これからはクラスメイトになるの。私、これから、Aちゃんのことは名前でAちゃんって呼ぶわ。だから、私のことは梅雨ちゃんって呼んでくれるかしら?」
『!』
「私は、Aちゃんとお友達になりたいわ」
驚きで固まる。昨日の敵はなんとやらとは言うが、そんなことを言ってもらえるとは思わなかった。チラリと蛙吹さんを見ると、彼女はニコリと笑いかけてくれた。
『……【いいの?おとといまでは自分はヴィランにいた人間ですよ?】』
「ケロ、それはわかってるわ。けど、Aちゃんは成り行きでその位置にいただけで、敵になるつもりでいたんじゃないでしょ?」
『……』
「私は、Aちゃんのことをもっと知りたいし、AちゃんにはこのA組で楽しく過ごしてもらいたいの。どうかしら?」
彼女の気持ちも理解できるし、もう断る理由はない。だったら。
『…………【よろしくね、つゆちゃん】』
「!……ええ、こちらこそ!」
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小崎相良(プロフ) - 評価150票!皆様、ありがとうございます!嬉しさでにやにやしております(笑) (2019年7月12日 19時) (レス) id: be5de34a4a (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 瀷さん» コメントありがとうございます!頑張ります(´∀`*) (2019年6月1日 20時) (レス) id: fd7aceb583 (このIDを非表示/違反報告)
瀷 - 弔推しなんですけど、初登場が可愛いw頑張ってください! (2019年6月1日 19時) (レス) id: 3960a531d7 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます!どの場面でしたか?訂正したいので、教えて頂けると嬉しいです (2019年3月13日 23時) (レス) id: 4835e70326 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - オールマイトの一人称は僕ではなく、私です! (2019年3月9日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小崎相良 | 作成日時:2018年9月30日 14時