検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:285,859 hit

第29話:治療 ページ33

切島くんの言葉に手を離すと「ありがとな!すぐ戻るから!」と言って部屋を出て行った。


『……』

「あんた、声出ないのかい?」


リカバリーガールの言葉に頷くと、紙とペンを渡され「あげるよ」と言われる。


「あんた、名前は?」

『……【AA】』

「Aさんね、 声が出ないのは元々かい?」

『……【いいえ】』

「そうかい…あの首輪はいつからつけてたんだい?」

『……【わからない、けど一年以上です。冬が二回来ました】』

「そうかい」

『……【ここは学校ですか?】』

「そうだよ。知らなかったかい?」

『…………【なんとなくなら】』

「ここは国立雄英高等学校。ヒーローを育成するための学校だよ」


そんな場所に死柄木さんたちは乗り込んでいたのか。
大規模とは聞いていたけれど、大規模すぎます……しかも国立。国に喧嘩売ってるようなもの……


そんなことをリカバリーガールと話していると「遅くなりました‼‼‼」と言って切島くんが保健室に帰ってきた。


『……【おかえり】』

「おお、た、ただいま。なるほど、筆談か」

『……【さっきはありがとう】』

「気にすんなって!あ、これ、食堂で貰ってきた」


そう言って手渡されたのはおにぎりと緑茶。


「まずそれをお食べ。それから治癒するからね。あんたは体型的に体力が持つか、ちと不安だからね」


そう言われておにぎりを食べ、お茶を飲む。おにぎりを食べ終えるとリカバリーガールが治癒してくれた。頭の傷も体にあった怪我の跡も綺麗に無くなっていて、こんな個性もあるのかと驚く。
この喜び、伝えないと。


『……【ありがとうございます!】』

「これが私の仕事だからね、まあ気持ちは受け取ったよ」

「んじゃ、戻るか!」

「ちょっとだけいいかい?」

「はい?」

『?』


リカバリーガールの言葉に首を傾げる。


「話を聞く限り、その子は雄英生じゃないだろう?」

『……』

「……違います」

「どこから連れてきたんだい?まさか、襲撃の……」

「先生! っ……確かに連合軍といました。けれど、敵ではないです!」

「……それを決めるのはあたしでもあんたでもないよ……警察、だろう?」



自分の存在はどこまで言っても周りの人たちを巻き込み、迷惑になる気がしてしまった。




やっぱりわからない。





何のためにこの世界に来たのだろう?





.

第30話:聴取→←第28話:首輪



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (176 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
392人がお気に入り
設定タグ:ヒロアカ , トリップ , 僕のヒーローアカデミア   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

小崎相良(プロフ) - 評価150票!皆様、ありがとうございます!嬉しさでにやにやしております(笑) (2019年7月12日 19時) (レス) id: be5de34a4a (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 瀷さん» コメントありがとうございます!頑張ります(´∀`*) (2019年6月1日 20時) (レス) id: fd7aceb583 (このIDを非表示/違反報告)
- 弔推しなんですけど、初登場が可愛いw頑張ってください! (2019年6月1日 19時) (レス) id: 3960a531d7 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます!どの場面でしたか?訂正したいので、教えて頂けると嬉しいです (2019年3月13日 23時) (レス) id: 4835e70326 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - オールマイトの一人称は僕ではなく、私です! (2019年3月9日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:小崎相良 | 作成日時:2018年9月30日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。