本当の敬礼。 ページ6
調査兵を志願していた者も何人かは結局去ってしまう。
･･･それでも調査兵へ残るものも居た。その目は怯え、手を振るわせる。
明かりが風で揺らめく。ここに居る訓練兵のようだ。
「君たちは死ねと言われたら死ねるのか？」
「死にたくありませんっ！」
誰かが勢い良く答える。エルヴィンはその回答に安心した。
「みな、いい表情をしている。」
レオナもその面子を見渡すとあのときの話をした子も居る。
その恐怖に怯えながらも立ち、エルヴィンの顔を見上げている姿に嬉しくなった。
「では今、ここに居るものを調査兵団として迎え入れる。本物の敬礼はこうだ！心臓を捧げよ！」
張り上げたエルヴィンの声とともに本人をはじめ調査兵たちは敬礼する。
並んで、訓練兵達も強い意志を持った敬礼をした。怖くてたまらなくても自分の意思を貫くその気持ち。
レオナは本当に新兵を今すぐにでも抱きしめて褒めてあげたい気持ちだった。
「これより、君たちのことを統括するレオナの話を聞いてもらう。」
エルヴィンは壇上を去るとレオナへ前に出るように促した。
「よくぞ耐えてくれました。ようこそ調査兵団へ。」
一人ひとりに目を合わせる。敬礼を解くように言うと、おのおのは近くに集まってきた。
「貴方たちを担当する調査兵団副兵長のレオナ・スカイウォーカー。気軽に話してね。
こちらはアルマ・ファリーハ。」
「やっほ、みんな。」
「今日は夕食を食べたら荷解きをすること。各部屋の机に置いてあるマニュアルはしっかり明日までに目を通してね。」
ミカサ達は返事をすると次の指示を待つ。
「今日は、貴方たちを歓迎するために御馳走を用意したの。」
「レオナさん、それって･･･」
「今日は歓迎会だよ！」
レオナはアルマとはしゃぎながら言う。サシャの興奮は2人をはるかに超えたが、それからたくさんの新兵が話しかけてきた。
兵舎に着くまで、新兵が話してきてくれるおかげですぐに到着して後は歓迎会でと皆の背中を見送る。近づいてきたアルマにレオナは言った。
「優秀な子がおおそうね。」
アルマは、心強い新兵たちを横目に満足そうに笑った。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
