勝ち目。堕ちて。 ページ44
「三次作戦なんて必要ないと思ってたけど、さっすがレオナだね！」
「エルヴィンのお陰だよ。」
ハンジがレオナの肩を抱きながら、ワイヤーをくるくる回し女型のほうへ駆け寄る。
「いいこだからおとなしくするんだ。ここじゃあ、この前みたいにお前を食い尽くす巨人も居ない。その代わり私が食ってあげるよ。」
ブレードを女型の目へ近づけると、瞳孔が細くなりブレードを警戒する。
「お前から穿り返した情報をね。」
ハンジがにやりと笑ったところで、女型が動き始めた。足のほうが解けると、女型は道中で暴れ周りわなを解いた。
「流石に、罠が足りなかったかな･･･。逃がさないで！追って！」
おのおのブレードを抜くと女型へ総攻撃をかけた。
ﾄﾞｫｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵｵﾝ
先程と同じ、雷のような轟音が響き渡る。
「エレン。よくやった。」
エレンの巨人化を悟ったレオナは、そう呟き立体起動を止めた。エレンは女型と交戦し、熱風と声を街中に響き渡らせる。壁の秩序を否定するかのように建造物をなぎ倒し、ウォール卿の教会を破壊する。エレンは壁際まで女型を追い込み、格闘を続ける。
レオナは反対側の橋のエルヴィンとリヴァイの姿を見て、ブレードで合図を送った。
「危ない！」
隣に居るミカサが叫ぶ。レオナはリヴァイたちに向いていた意識を巨人達へ向ける。女型は壁を越えて逃げようとしているらしい。
「させない。」
レオナは立体起動へ移ると、逃げようとする女型の指を切除する。女型は動揺で目を見開きこちらを見つめる。
「勝ち目はないよ。」
「女型」という名のアニと目をじっくり合わせると女型はエレンの元へ落ちていく。エレンは好機といわんばかりに喰らいつく。情勢は変わり、エレンが女型をボロボロにしていく。そして、女型のうなじの皮をはぎとった。
「中身が食われる！」
ジャンの叫び声が聞こえた。そのまま食われてしまうかとレオナは目をつぶる。自分の位置からじゃ間に合わないのだ。だが、その時は止まる。エレンはうなじの中の人物を見つめ、動きを止めていたのだ。
そして、全員がその状況を把握したところで、青白い光が放たれた。その光に目が慣れてきたところで見えたものは、巨人が融合している姿。
「エレンが危ない！」
壁にワイヤーを刺したままで今からじゃエレンを救い出せないと悟り、心の中でしきりにリヴァイを叫び続ける。
「どうか･･･お願い。」
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
