･･･今日は。 ページ32
「お前は我慢をしすぎる。」
リヴァイの腕の力がこもる。レオナはその言葉にドキッとして、驚いた顔でリヴァイを見上げた。
「分からねぇとでも思ったのか。何年一緒に居ると思って居やがる。」
「あ･･･今日。」
･･･今日は。
「回りくどいことは言わねぇ。一発で聞け。」
「俺を傍で支えろ。」
「お前が、好きだ。」
＿＿＿＿＿＿。
「記念日。」
レオナがそう呟くと、リヴァイはやっと分かったかというような顔で鼻を鳴らした。
なんて皮肉なのだろうか。五年目を祝うべき日に、仲間の死を受け入れなければならない。
「だが、あいつらのことを忘れられるわけじゃねぇ。」
もちろんそうだ。
「レオナ。」
「リヴァイ。」
２人は名前を呼び合うと口付けを交わした。その接しているところから感じられるお互いの熱が、お互いが生きていると実感させた。
「泣きたきゃ泣け。」
目頭が熱くなり、熱のこもった涙がレオナの頬伝う。その部屋には仲間の死を嘆く声が、ただただ木霊するだけだった。
次の日、重い空気で始まった会議。今回は特別にジャンやアルミン達も出ている。今日はエレンの王都召喚に伴う、アニ捕獲作戦の話である。
「今日はレオナに全部話してもらう。」
レオナは前に出ると、一礼し、いつものように笑顔を見せた。
「おはようみんな。今回、私は女型の巨人の仲間が調査兵の中に居ると確信したの。そこで、104期訓練兵を幽閉しようと思う。
場所はローゼ南区の兵舎。ここにアルマ率いる、ミケの班、ナナバの班を監視役として送りこみ、監視する。期限はアニ捕獲作戦成功か、104期全員の戸籍がはっきりするまで。
エレンの王都召喚には、調査兵全員が伏兵となり、エレン、ミカサ、アルミンが共にアニを目標地点まで誘導する。エレンの変装をジャンにしてもらって、やり過ごす。ここまではいい？」
「ちょっと待ってください。俺似てないですよ！」
ジャンは立ち上がると汗をたらたら流しながら言う。
「大丈夫だよ。ジャンはエレンと同じ悪人面だから」
アルミンは眉を下げて言う。ちょっと真顔なのが面白い。
「話を戻すね？ハンジはレイエスと2人で今回の遠征で使った、捕獲方法でお願い。第三次作戦として。」
「りょーうかい！」
ハンジは嬉しそうに頷いた。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
