作戦通りの残酷。 ページ12
「アルマ、またあとでね。」
翌日、朝礼が終わると馬に乗り再集合地点である門の前にたどり着く。
最前線である中央初列索敵班のアルマ、次列伝達班のレオナは、ハイタッチすると持ち場へついた。
レオナはアルミンやライナーの居る班であるため、点呼をとった。
憧れのまなざしを感じる。期待、尊敬。たくさんの気持ちを背中から感じるが、これはあとで罵倒、絶望の気持ちへと変わる。
「なにかあればすぐに報告すること。」
アルミンたちにそう伝えると皆頷いた。いい表情をしている。開門開始という分隊長の声がすると地鳴りがした。
「進めぇぇえええっ」
エルヴィンの号令で一斉に馬を走らせた。
レオナはいつもこの時点でアルマとおしゃべりをしているので寂しさを感じながらも進んでいく。
巨人によって人類から放棄されたその町並みはボロボロでいたるところに草木が生え始めている。
「左前方、１０ｍ級接近！」
「そのお腹の中に何がはいっているのか気になりますが、援護班に任せます！」
アルマの報告にハンジが付け足す。お腹の大きな巨人がニヤニヤしながらこちらへ向かう。
レオナは援護班の奮闘を見送りながら市街地を抜け、巨人領域へ入った。
「長距離索敵陣形、展開っ！」
エルヴィンは左手を広げ、全員を離散させた。
レオナはアルミンとライナーの間なので周りの死ぬなよ！なんていう掛け声が初々しく感じられた。
･･･30分くらい馬を走らせたところだ。
前後左右の見える位置での行動、進行のはずが前のアルミン以外辺りの人が見当たらない。
アルミンが黒の煙弾をあげる、右を見ると14ｍ級の巨人がこちらへ走ってきていた。
「あれが･･･目標･･･？アルミン！」
アルミンは右側を向いたまま反応しない。ネスとシスが奮闘した挙句踏み潰されたのだ。
「アルミンが危ない･･･。」
レオナはアルミンに追いつこうと馬の速度を上げる。
が、巨人には勝てず、アルミンは馬から転げ落ち巨人と顔を合わせる。
「･･･え？」
レオナは思わずブレードを持つ力を緩めてしまう。
アルミンが食われると思ったが、そうではなくかぶさったフードをつまみ顔を覗き込むと、立ち上がり前へと進んでいった。
「(知性巨人。目標で間違いないね。)」
レオナは奥歯をかみ締める。
「アルミン！大丈夫？」
「レオナ副兵長！大丈夫です。」
レオナは、アルミンに予備の馬を引き渡した。
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小西 利音(プロフ) - ナルさん» コメントありがとうございます！ミルミハになってました？！すみません指摘ありがとうございます (2019年7月3日 2時) (
レス) id: 0660aea05f (このIDを非表示/違反報告)
ナル - すごく面白かったです！！更新頑張って下さいあと、ミルミハ区ではなく、エルミハ区ですよ!! (2019年6月21日 17時) (レス) id: 4a1c354212 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小西利音 | 作成日時：2017年4月11日 12時
