名取の隠し事《完結》

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名取side




今俺は殴られてる



先生1「親のコネで入ったくせにいい気になってんじゃねーよ！」



先生「そのすました顔とかうっざいんだよねー(笑)」



先生「わっかるわー(笑)」



ﾄﾞｶﾞｯ ｺﾞｽｯ



年下に暴力振るうとかみっともね



結局ただの嫉妬だろ？



俺だってやめられるなら医者やめたいわ



...なんて不思議と冷静な自分がいるけどそろそろやばい



名取「も、やめ...っく！がっ！」



先生「やめるわけねーじゃん(笑)こんなに楽しいのに。」



中林「まぁお父様が有名な名取先生はこんなことばれたくないよね？ばれたら弱っちぃ名取先生はこの病院いられなくなっちゃうもんな(笑)」



先生「あの名医の息子がいじめられてたとか恥でしかねぇーよ(笑)」



体調不良と暴力のダブルパンチはさすがにきつくて意識を飛ばしそうだった



幸いに胸ポケットに入れていたシーバーがなり、他の先生たちはそそくさと帰る



帰り際に



中林「じゃあまたねー♪」



『またね』



その意味を理解するのに時間はかからなかった



『また殴られる。』



それだけで血の気が引いていく



取り敢えず呼ばれたからには行かなきゃいけない



名取「っ！...あいつら派手にやりやがって...」



顔とか目立つところには傷はついてないし、いまは冬だから長袖



ばれなきゃいいけど...



『この事を父さんに知られたらまた怒られる。』



俺はその恐怖から隠し通すことを決めた



あの病院に戻るなんて絶対に嫌だ



期待されて失敗したら罵られて



そんな生活、今より耐えられない



ふらつく体を必死に支えて部屋を出た

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