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em「ふふっ、大人っぽく喋らなくても大丈夫ですよ。私の方がずっと年上なはずですので」


そう言って白くて細長い指を口元に当て、目をキュッと細めて笑うエーミールさん。
長くて色素の薄い睫毛が良く見えて美しい。




『この口調、もうくせみたいなものだから気にしないで。』
『エーミールさんはいくつなの?』

em「私ですか?かれこれ150年近くは生きてますよ」


『すごい……。。寂しくは、ないの?』





em「もちろん、寂しい経験もしました
私、色素が薄いでしょう?特に目の色。
俗にいうアルビノのようなものなのです。そのせいで気味悪がられることもありましたよ。」

em「でも、ゾムさんなんかはこの目の色が気に入ったって言ってくださりましたし。今は自分の容姿になんの不満もありません。」


嬉しそうに頬を緩めて話すエーミールさん。





『そっか…確かにゾムは私にも普通にしてくれたわ。仲良いの?』

em「えぇ、良くご飯をご一緒したり、本だけでは分からないような世界を教えてくれます。」

『ふふ、私はショッピくんがそうかな。3ヶ月間、初めて知ることが沢山あったのよ』

em「そうですか。素敵なことですね」

『そうね』





エーミールさんと話していると自然と頬がゆるむ。
長い生を持つもの同士であることもあるだろうが、話しやすかった。

em「おっと、お茶も出さずにすみません。Aさんは客人だというのに…。」

『気にしないでいいわ。大丈夫よ』

em「…私けっこう紅茶をいれるのが得意なんです。もしよければいかがですか?」

『なら、ぜひ』

気を遣わせないようにするのが上手な人だ。
それに、彼との時間はとても穏やかなものに感じられる。

その後も紅茶をもって戻ってきたエーミールさんとなんでもないような会話を交わした。


さっきまでの喧騒が嘘のような、束の間の時間だった。

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作品ジャンル:恋愛
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暁郗 - え?駄作とは??え??神作の間違いでは???? (2020年11月19日 20時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
ひな - とってもええお話やん(_><_) 続き楽しみしとこ♪ 応援してます!これからも頑張え!!!! (2020年10月1日 16時) (レス) id: 565863c7d8 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - 椋。-ryou-さん» コメントありがとうございます!!泣いて欲しい話として書いたので、とても嬉しいです。これ以上の褒め言葉はありません…!!更新頑張ります! (2020年9月12日 23時) (レス) id: 294441511f (このIDを非表示/違反報告)
椋。-ryou-(プロフ) - ものすごく感動しています。特に「悲恋哀歌」は何度見ても涙が出ます。更新大変かもしれませんが、これからも応援しています。 (2020年9月12日 13時) (レス) id: 8b6ca01e67 (このIDを非表示/違反報告)
リズ(プロフ) - ソノさん» 頑張ります〜!!コメントありがとうございます!!続編も誠心誠意執筆していきますのでぜひ...!! (2020年9月7日 21時) (レス) id: 294441511f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リズ | 作成日時:2020年8月9日 12時

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