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しょっぴくんとのお出かけを終え、日曜日が来て、そして月曜日が来た。
「…仕事だぁ」
伸びをして体を解して仕事を始める。
月曜日に憂鬱になることも少なくなった気がする。
「先輩、おはようございます」
「おはよう、しょっぴくん」
隣のデスクのしょっぴくんに声をかけられた。
私が来た時には居なかったから、今来たのだろう。
上司から任されていた書類をやり始める。
残業は、残業はしたくない…!
会社から家はそこそこ近いので徒歩で来ているが、普通に仕事がしたくない。というかそんな長時間やっていたくない。
まあ、どんだけ頑張ってもこねしまさんに道連れにされるんだが…
珍しく誰にも話しかけられることなく集中でき、このまま行けばすぐに終わるだろう。
「………い、先輩?もうお昼ですよ?」
「あれ」
気付けば時計は12と表示している。
お昼ご飯食べなきゃ。
「教えてくれてありがとう」
お弁当を持ち席を立つと、しょっぴくんは話を続けた。
「先輩、一緒に食べましょ」
…でも、なぁ。
一緒に居るのは…どうなんだろう。友達への裏切りにならないだろうか。
渋っていると、私の友達はしょっぴくんに話しかけていた。
「塩戸くん!一緒に食べない?」
「いや、俺A先輩と食べるんで」
「え?」
もう決定事項?変な声出たよ。
「…ふーん、そっか。
じゃあね〜」
友達は私を冷ややかな目で見て、去っていった。
あっ…
「じゃあ先輩、行きましょ」
「…う、ん」
友達に嫌われることが何より嫌な筈なのに、何故かしょっぴくんと食べられることに嬉しがっている私が居た。
「先輩は俺と食べるのが嫌なんすか?
…それとも、先輩の友達に気を遣って食べないんすか?」
「え…と…」
どっちを言っても、ダメな気がする。
私は言葉に詰まってしまった。
「…気遣って食べてないんすね」
「な、んで分かって…あ」
思わず声に出してしまった。
…そりゃ、そうか。嫌ならしょっぴくんに着いていってないもんね。
最初から気付かれていたんだ。
「先輩は、先輩のしたいことを優先したら良いんじゃないんですか。
…無理、してないですか」
「…あはは。してないよ、無理なんて」
辛くなんてないよ。
仕事は大変だけどやりがいがあるし、私は心から友達を応援してて。
…じゃあ、何で休日にしょっぴくんと出かけたの?全部、しょっぴくんのせいにしてない?
自分の問いに、知らないふりをした。
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作者名:天の河 | 作成日時:2021年8月22日 1時