【BL】錆びた心【wrwrd】 (ページ7)

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七不思議2,3 トイレページ7

You side

ガラガラと音を立てて扉を閉める

『特にめぼしい物もなかったね』

「七不思議は教室にはなさそう」

『次はどこ行く？』

「うーん…そうだ！トイレの花子さんのとことかどう？」

げ、トイレの花子さんとか、苦手なヤツじゃん

しかも、1番は友達にやらせたから次は自分がやらなきゃいけない

自然と足取りが重くなる

だが、友達は待ってくれないようであっという間にそこについた

「てか、お前は誰にでも好かれるよな！」

『なに急に媚びてきて気持ち悪い』

「な、本当の事言っただけだろ！！」

そんなくだらない会話をしている間に腹を括った

コンコンコン
はーなこさーん

沈黙

コンコンコン
はーなこさーん、

沈黙

コンコ〈なんやねん！！うっさいなぁ！！！〉

は、花子さん？

想像していた花子さんはみんなが思い描く通りなのだが、出てきた花子さん(？)はサッカー選手のようなユニフォームを着ている。

金髪碧眼の容姿の整った「男」だった

〈あ？なんやお前ら。何度も何度も呼び出しやがって…何がしたかってん。〉

しかも大阪弁

これは本当に花子さんなのか？

もし違うのならばもう警察沙汰だが……

〈お前も十分うっさいやろシッマ〉

誰？

ここには自分と友人、そして花子さん(仮)しか居ないはず

〈ん！お前さっき言われとった誰にでも好かれるやつか？〉

あぁ、今日から先代先まで友人のことは呪わなければ

「そ、そうです！！！」

こいつには良心という物がないのか？？？

さも当たり前かのように親友を差し出す友人

その友人の言葉を聞いた瞬間、

鏡からニュルと手が伸び、自分の首を締め始めた

〈俺は人気になれんかったのに……お前は、おまえはニンキになれるんか！おかしいやろ！殺す殺す殺す！！！！〉

人って自分が死ぬ時は酷く冷静になれるものなのだな

このままならば自分はいとも容易く死を迎えるだろう

友人は腰を抜かしてへたりこんでいる

あぁ、トイレの床は汚いよ

危機的状況に陥っているのにも関わらず呑気なことを考える

〈やめてあげーや。シャオロン、グルッペンから言われとーやろ。〉

あれ程苦手意識をもっていた花子さん(仮)に今となっては好感しかもてない

〈あ、せやった。ありがとなシッマ。あの約束破ったらグルッペンに消されてまうなw〉

凡そ笑い話ではないと思うが折角助かったのだここまで来たらもう死にたくない

未だに座り込んでいる友人を無理矢理引っ張り走ってその場を去った