体育 ページ8
私は今、体育の授業が受けられない。
体育館の隅でみんなを眺めている。
私は運動が出来ない。
でも、実技科目だから、参加はしたい。
成績がどうなるか分かったもんじゃないから。
参加出来れば、運動は出来なくても精一杯頑張っている姿を見せることは出来る。
出来ないなりに一生懸命に参加しているって思ってもらえるから。
それだけが私が成績を保つ方法だから。
なのに、それさえも出来ない。
理由はドクターストップがかかったから。
扁平足になってしまって、一切の運動を禁止された。
体育や部活は勿論、自転車通学、徒歩通学も禁止。
ただでさえ運動が出来ないのに、私の成績はどうなってしまうのだろうか。
訳が合って手術はまだ出来ないけど、一刻も早く治して参加したい。
でも、誰かが言った。
｢あいつ、どこも悪くないくせにずっと見学してんじゃん｣
私だって出来るならやりたい。
｢どこも悪くないくせに、よくあんな平然な顔で休んでいられるよね。普通は出来ないよ｣
平然な顔？
そんなのしているつもりないよ。
普通は出来ないって何？
何が普通なの？
確かに、包帯を巻いている訳でも、松葉杖をついている訳でもないから
周りから見たら何も異変はないと思う。
それに、本当にサボっている人だって中にはいると思う。
でも、一見そう思っても、出来ない理由がある人だっている。
全員が｢やりたくない｣だけでやっていない訳じゃない。
"やっていない事実の中には、やりたくても出来ない理由があるかもしれない"
これが私にとっての普通だよ。
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皆さんの中にも、勘違いをされ白い目を向けられた経験がある方もいらっしゃるのでは？
｢そうじゃないのに……｣って思いながらも、ヒソヒソと言われているから否定するにも出来ないみたいな
もどかしいし苦しい感じがしますよね。
｢分かる！｣と思って下さった方が1人でもいらっしゃると嬉しいです。
〜追記〜
300Hit突破しました！
ありがとうございます！
2020.12.08 凛花
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作者名：凛花 | 作成日時：2020年12月6日 14時
