目指せあの頂上へ (ページ10)

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第8話ページ10

空間制御なんて私が居た学校で習っていたっけ？

よく分からず周りをきょろきょろと見回していると、隣の席に座っていたライアさんが声をかけてきた。

ライア「もしかして空間制御の魔法のことを知らないのですか？」

えぇ。知りません。
頷くとライアさんはそうですか、と言って言葉を続けた。

ライア「簡単に言ってしまうと、術者が決めた範囲を制御、分かりやすく言うと何でも出来るようにする魔法です。」

おぉ。それは凄いな。

ライア「大変便利な魔法ですが、狭い範囲でも制御するのは難しいので上位魔法として指定されているのです。」

ライアさんの話を聞くとシグさんはとても凄い魔法使いなのだなと認識できた。ザワザワするのも当然だろう。

そうこう話をしている間にライアさんの番がきた。
ライア「あ、私の番ですね。」

そういうと立ち上がり、綺麗な姿勢で自己紹介を始めた。

ライア「ライアと申します。雷属性の魔法を主に使っています。どうぞ宜しくお願いします。」

………礼儀正しい人だな。改めてライアさんの素行の良さを思う。

ライア「ちなみに、こちらのサクヤの監視役をしていますので、サクヤが何か起こしたら、私に伝えてください。」

最後にこう言い残し、静かに座った。

サクヤ「ライア、お前最後のは必要ねぇよ。」

ライア「一応言っておいたほうがよろしいかと。」

小声で二人は言い争う。そういえば朝もこんなやり取りをしていた。
この二人の関係が気になるところだ。