第2話 ページ4
学園の中に入るととても綺麗で、広いことがわかった。
やはり優秀な魔法使いを幾人も輩出する学園なだけあってお金が沢山使われていそうだ。どこを見ても美しく、デザインも意匠が凝らされている。
いや、そう見えるだけで、私のある種の“フィルター”がかかっているだけかもしれない。
それにしてもこの学園は、広すぎる。ちょっと間違ったら迷ってしまいそうだ。流石大陸一と称されるだけあるが、そこだけは困りどころだ。
周りを見回すと壁に地図を見つけた。
学園内案内図、と上に書かれている。これを見ればひとまずどこに何があるかは把握できそうだった。ほかにも廊下にはいくつか絵画が飾ってある。芸術はよく分からないけど、多分高そう。
とりあえず最初に行くべき教室の場所を案内図で探していると、後ろから誰かがぶつかってきた。
予想外の出来事にうわっと声を上げてしまう。
――全く、危ないな。
廊下は走るなって習わなかったのだろうか?
そう思いながらぶつかってきた人に目を向ける。ぶつかってきたその人は男の人のようだった。
珍しいことに髪が真っ白で、その一本一本が照明に照らされキラキラと輝いている。思わず息をのんでしまう。生徒までも美しいのか、この学園は。
?「…ったくこんなところに突っ立ってんじゃねぇよ…邪魔だ。」
――不良だ。
不良もこの学園にいるの?
私ははっとして彼の顔に目を合わせた。
鋭い眼光。これは間違いなく私が最も関わりたくない人間の一人、不良だと確信する。あまりの恐ろしさにさっと目を伏せた。
目に入った彼の靴の色は、私と同じだった。
……ほんと、なんてことだ、この人同級生だ。
「ええと…あの…」
?「文句があるなら言ってみろよ。おい。」
アリマセン……!!
?「ちょっと、何してるんですか。」
また別の声が聞こえて、私はばっと後ろを振り返った。
そこには、同じく新入生だと思われる女の子が立っていた。間違いない、
?「こんなところで騒ぎを起こさないでください」
?「……お前には関係ないだろ。」
メシアもとい女の子は感情のこもらない声で言い放った。2人は知り合いなのだろうか、不良さんは少し言いづらそうに眉をひそめた。
要するに修羅場である。
入学早々、なんでこんなことになってるんだろ。
私は内心頭を抱えた。
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作者名:まかろ&凛音 | 作成日時:2015年3月7日 13時