9、異臭いんしでんと ページ9
××
「なんかクジラの死体みたいな臭いがする。これさあ……体臭？」
「なわけねーだろ！普段の私は春の息吹のように柔らかく、向日葵のような甘い爽やかさがあるフローラルな匂いだわ！！」
「やっぱ臭せぇ！ジェイドとアズールにも嗅がせてやろーっと」
この男、デリカシーというものがないのだろうか？
なすすべもなくお米様抱っこされ、そのまま誘拐された。
*
「今授業中だからアズールもジェイドもいねーじゃん」
「バカなの？ねえ……バカなの？」
「ま、良いや。ダルいからサボるつもりだったし」
お米様抱っこから一転、私はねちっこ男の寮らしき廊下に投げ捨てられていた。控えめに言って宇宙の彼方まで飛んで行ってほしい。
「つかマジでくせぇんだけど！こんなのずっと寮に置いといたらオレがアズールに怒られんじゃん。さっさとシャワー浴びて来いよ」
「圧倒的理不尽」
ねちっこ男は粗大ゴミでも持つみたいに私を抱えると、浴場に放り投げた。私じゃなかったら死んでた。
(……まあお風呂に入れるわけだし良しとするか……)
とりあえずセーラー服を脱いで、シャワーに浸す。下着も少し濡れちゃってるし洗うしかないか……うちのオンボロ寮とは違ってシャワーからなんかもう高級感が漂ってるし、乾燥機くらいはあるだろう。
「───ねーなんかオレまで臭くなっちゃったんだけど。入って良い？」
「ぬおおおおお！？」
開きかけたドアに思いっきり体当たりして再び閉じさせる。この男、ふざけてるのか！？最初から私の身体だけが狙いだったのか！？
「……は？なにすんの？」
「なにすんの？はこっちの台詞だわ勘弁してくれ！！この世界に保健の授業はないんですか！？」
「はあ？マジで意味わかんねぇ。絞められたいの？」
「わかった！五分で出ます！必ず出ますからーー！！
だからどうか待っててください！」
「それオレに何かメリットあんの？オレは今すぐ入りたいんだけど」
「何でも言うこと聞きますからーーーッ！！」
「……へえ」
ニヤリ。見えないけれど、確かに奴は口許を歪めたような気がして、背筋に悪寒が走った。……って、今そんなことを考えてる場合じゃない。
(は、早く出なきゃ……)
なんたって私の貞操に危機が迫っているのだから！！
「あ、あの！この棚みたいなやつの下にあるバスローブ、お借りしても良いですか！？」
「え？あー、それ多分アズールのだけどまあ良いんじゃね」
「あざっす！」
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柊あんず(プロフ) - ユノンさん» まだそこまで詳しくは言えないですが、現時点で誰よりも特別なのは間違いないです…！(これ以上はチャットになりかねないので失礼します…！) (2022年7月11日 15時) (
レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» デュースと夢主人公は恋人になりますか? (2022年7月11日 15時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
柊あんず(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます〜！デュースくんとはたくさん絡ませていくのでお楽しみに笑 お気遣いくださり本当にありがとうございます！ (2022年7月11日 13時) (レス) id: 69139934db (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 柊あんずさん» 夢主人公とデュースの絡みが見てみたいです (2022年7月11日 12時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 更新はゆっくりでいいですよ (2022年7月11日 8時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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