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「ふは、女かお前。女々しいなあ、動画ではこんなんじゃないのに。」
そんな頼れるシルクからの第一声はこうだった。
「なっ、こっちは真剣に…!」
なんだか馬鹿にされてるみたいだ。いや、されてるか。
「僕は、ただ、ぺけと居られるだけで嬉しかったのに…、それだけで良かったのに、」
「しゃーねえだろ、1回思っちゃったら。ぺけは確かに優しいな。その優しさとか愛情が欲しいって思っちまうのはそれだけ好きってことなんだろ?…分かんねえけど。」
不器用なりにアドバイスをくれる。アドバイスっていうか、なんというか分からないけど。
________がちゃり。
すると、シルクが言葉を発した後、すぐ扉の開く音がした。
シルクも、聞こえていたみたいで。
「お、帰ってきたんじゃねえのか?」
「…うん、帰ってきた。帰ってきたって言い方もおかしいけど。」
ペたり、ぺたりと足音が近づいてくる。
別に電話くらい構わないんだけどね。僕の家だから。
でも、申し訳ないかなって。
「まあな。じゃ、切るぞ?また明日。」
「うん、明日。ありがとう。」
「おやすみ。」
察してくれたシルクは本当に良い奴だ。
編集したいってのもあると思うけど。
「たーだいま、外超寒い…。」
切ったタイミングでちょうどぺけが部屋に来る。暖房つけてて良かった。顔も指も真っ赤だ。
「おかえりぺけ、早くお風呂はいってきなよ。
あ、お酒も買ってきてくれたの!?ありがとう…!」
がさり、と袋を受け取り中を漁ると大好きなお酒。
わざわざ買ってきてくれた。ああ、凄く嬉しい。
ぺけは弱いけれど。でもこういう気遣いができるのも嫌いになれないところだ。
「お酒好きでしょ?俺、ちょっと頑張るから後で飲もう。
じゃあ、お風呂借りるー!」
「あ、うん、どうぞ!着替えとか置いてるから!」
ああだめだ、嬉しい、うれしい。
僕のために、って、考えると、死ぬほどうれしいよ、ぺけ。
でも、その冷えた肌に触れることが出来ないの。これだけが、辛いよ。
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時計うさぎ - 更新はしないのですか? 私は今日初めて見たのですが続きが気になります! 更新待ってます! (2018年5月5日 23時) (レス) id: 768e445c22 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - 生きてますか? 更新してくださいお願いします。(強制はないけど) (2018年2月21日 22時) (レス) id: eb810c6972 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - ぺけヤバい。もう大好きです頑張って下さいー! (2018年1月28日 18時) (レス) id: cc13be6993 (このIDを非表示/違反報告)
八雲日向(プロフ) - ぺけ先生素敵っ…。ますます、好きになるじゃないかっ!w (2018年1月19日 16時) (レス) id: 3ec811f8d3 (このIDを非表示/違反報告)
しみず(プロフ) - 低評価なんかに負けず、これからも頑張ってください…!!陰ながら応援しています!! (2018年1月16日 12時) (レス) id: 516966c55c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:餅飴 | 作成日時:2018年1月13日 7時