129話 "親友" ページ6
「ねえ、Aちゃん」
A『なあに…？』
「その…急に恥ずかしいんだけどさ…あたしと友達になってよ！」
A『とも、だち……？』
「うん！だって友達は多い方が楽しいでしょ？」
A『わ、私でいいの…？』
「なに言ってるの！Aちゃんがいいんだよ！」
A『う、うん…！』
セイカ「あたしセイカ！よろしくね！」
A『よ、よろしくね、セイカちゃん！』
Aに友達ができた。
名前は「富良野 セイカ」ちゃん。
友達も多くて、とっても明るくて優しい女の子。
まるで、物語の主人公のような。
Aはそれが嬉しかった。
初めてできた友達。
大切にしよう、と心に刻んだ。
それから半年が経った。
Aは、セイカと沢山遊んだ。
沢山話した。
沢山笑った。
そうしていくうちに、2人は「親友」となった。
セイカ「また明日会おうね、親友！」
A『うん！親友…！』
それがAには、たまらなく嬉しかった。
A『ね、師匠！最近セイカがね、』
アカネ「…近頃、その名前をよく聞くね。友達とは上手くいっているようでなによりだ」
A『うん！セイカは私の親友だよ！』
アカネ「そうか………A。明日の放課後は、すぐに私のところへ来ること。いいね？」
A『えっ、どうして？』
アカネ「……言わなくちゃいけないことがあるからさ」
少しだけ暗くなった師匠の顔。
何か特別な話があるに違いない。
明日はセイカに誘われても、断ってちゃんとすぐ師匠のところへ行こう。
Aはそう思った。
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作者名：ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時：2023年3月26日 10時
