124話 思い出し ページ1
あのとき団長から貰った占いのことを考えていた。
私の占いは3週目までしかなかったが、特に何も起こることはなく私は今でもピンピンしている。
ということは、回避したということか?
A『うーん』
ポケットに入れたままにしていたその紙を取り出す。
ひとつ目の詩の「大切な暦が一部欠けて」辺りは他の団員と同じだった。
ウボォーのことだろう。
もう終わった話だ。
「免れた堕天使は思いを馳せる」
なにを免れるというのだろうか。
今のところ何かを免れた記憶はないのだが。
「常に帰り道を開いておく必要がある」
これは恐らく、どんなとにでもホームに帰れるようにしておけということだろう。
「気の狂う微笑みは両方を殺し」
「両方」が何のことなのか、未だに見当もつかない。
でも…なんとなく、クラピカな気がしている。
『もう会えない』と伝えたとき以来、私はクラピカに会っていない。
でも、だからこそそんな気がする。
私が旅団員であることがクラピカにバレる、とか。
だから、「バレる」ってなんだ。
バレるもなにも隠しているつもりもない筈。
なのに、まだこんなこと言ってる。
A『…捨てきれないんだよね、こういう思い』
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作者名:ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時:2023年3月26日 10時