待ち構えていた日―�� ページ8
＿＿＿そして、いよいよ。
私達が待ち構えていた、その日がやってきてしまいました。
廊下をバタバタと走り、こちらに向かってくる音。
聞いていて思わず、「ああ、彼女はあの頃から全く変わっていないんだな」と思ってしまいました。
彼女は昔から私のいる教室へと向かう時、例え教師から注意されたとしても上手く躱し、必ず走ってくる癖があります。
更に何故か彼女は走りづらいだろうに、腕を縦ではなく横に大きく振って走ってくる為正直そこまで速くは走れていないのです。その走る時の姿勢が悪いせいなのか、足音もバタバタとかなり大きく響き渡って聞こえてきます。
故に、姿を確認していなくとも分かってしまうのです。
正直、久々に聞いたその音に私は緊張状態に陥っていました。
あまり表には出さないように努力しましたが、過去の事を考えるとやはり彼女…妹、すずとこれから会うと思うとどうしても鬱々とした気分になってしまう。
せめて、せめて私の持ち物を奪っていくだけに留めてくれれば…
なんて、祈っていると。
「…お姉ちゃんっ！」
私の背中を見つけた妹、すずが、顔を輝かせてそこにいました。
以前とは違う、毅然とした態度で彼女を迎えよう。
そう思っていたはずが、上手く表情筋が仕事をしてくれません。恐らく今の私の顔はあからさまに強ばっているでしょう。
それとは反対に、妹は少女漫画の主人公のような笑顔とキラキラしたエフェクトを振り撒きながら私の方へと近付いてきます。
事情を知らない人間から見れば、彼女のこの笑顔に魅了されてしまうのも分かります。
けれど、どうしても私には彼女のこの笑顔がまるで飢えたハイエナが獲物を見つけた時のような猟奇的な何かを秘めているように見えて仕方がなく、怖いのです。
そんな事とは露知らず、妹はズンズンとこちらに進んできます。
今度は何をされるか、今度は何を言われるか。そう考えて緊張しつつも、私はなんとか真顔を保って彼女の事を見据えました。
「お姉ちゃんっ！私寂しかったんだからね！」
すると何を思ったのか、妹は私に抱き着きそう涙声で訴えてきたのでした。
思わず、体がビクリと大きく跳ねてしまいました。何故彼女はこんな事をと脳内でクエスチョンマークが暴れ出して制御出来ません。
ぐすぐすと本当に半泣きになっていそうな妹の声に戸惑い、私はそのままフリーズしてしまいました。
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Guilty(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます、キャラの把握、そして溺愛っぷりはかなりこだわって書いてますのでそう言って貰えると嬉しいです☺ (2023年2月23日 13時) (
レス) id: 4d6b8818fd (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 及川さんの溺愛っぷりがすごいです！キャラがちゃんとつかめていて、見ててすっごく面白です！！ (2023年2月23日 13時) (レス) @page44 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 長らくお待たせしてしまいましたね😅文章の書き方はこだわっているつもりですのでそう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございますo(_ _)o (2022年9月11日 19時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ここここ更新されてる😭ずっと待ってたんですよ！！1話1話の文の書き方好きです (2022年9月11日 18時) (レス) @page29 id: a182ab6823 (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 毎晩覗きに…！？Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉマジですかありがとうございます、そんなに期待されていたとは…毎日更新が出来ないのが申し訳ないです、必ず近いうちにまた更新させて頂きますm(__)m (2022年8月23日 2時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Guilty | 作成日時：2021年7月8日 14時
