反撃―�� ページ23
＿＿＿振り返ると、俺達を呼び止めた声の主であろう少女が俺達を、
というより、俺の背に隠していたAちゃんを真っ直ぐに睨み付けていた。
これはいけないと彼女を俺の背に隠そうとしたが、もう既に彼女は緊張で体を強張らせてしまっている。
せめて肩を抱いて落ち着かせようかとも思ったが、今の俺は両手でトレイを持っている。色々注文してしまったせいで片手で持ち直すのも難しい。
ならばせめて、俺が受け答えしなければと表情を取り繕う。
正直もう十二分に放課後デートを邪魔されているのだから早くこの空気から解放されてAちゃんと気兼ねなくおやつを食べたい。ほかほか出来たてのおやつも冷めてしまう。無論、Aちゃんだって早くこんな空気からは解放されたいはずだ。
「まだ何か用？」
出来るだけ明るく答えたつもりだが、いつもより低い声が出てしまった。
恐らく、彼女には俺が若干デートの邪魔をされて苛立っているのが伝わってしまっただろう。ただでさえ緊張状態の彼女を余計に緊張させてしまいそうで、必死に苛立っているのを表に出さないようにしていたつもりだったのだが。思わず出てしまった。
だが、案外これが功を奏したらしい。一瞬だが、声を掛けてきた少女がビクリと肩を震わせる様子が見て取れた。
その隙に、
「…Aちゃん、悪いけど先に席取って貰ってもいい？」
「えっ？あ、い、いいけど…」
「ごめんね、重たいかもしれないけど…すぐに行くから、先に座って待っててくれる？
あ、おやつは俺も一緒に食べたいからもうちょっと我慢してくれると嬉しい！」
彼女にトレイを渡し、先に適当な席に座るように促しておいた。
勿論、ただ先にいい席を取って貰う事が狙いではない。Aちゃんにこれ以上の負担を掛けさせない為に、避難して貰う事にした。
…恐らく、これから俺はAちゃんにはあんまり見せたくないような顔も表に出さなきゃならないだろうしね。
「じゃあ…先に座って待ってる、けど…」
「うん、すぐ行くから待ってて！」
心配そうな顔をする彼女に大丈夫の意を込めたウインクをして見せ、時折こちらを振り返りながらも席を探しに行く彼女の背中を見送る。
その小さな背が少し遠くなったところで、少女達に向き直った。
「…で？何の用かな？俺早くデートに戻りたいところだから、手短に頼みたいんだけど。」
これでもう、遠慮する必要はない。
不機嫌なオーラを全面に押し出しながら、俺は明確に低い声で威嚇した。
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Guilty(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます、キャラの把握、そして溺愛っぷりはかなりこだわって書いてますのでそう言って貰えると嬉しいです☺ (2023年2月23日 13時) (
レス) id: 4d6b8818fd (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 及川さんの溺愛っぷりがすごいです！キャラがちゃんとつかめていて、見ててすっごく面白です！！ (2023年2月23日 13時) (レス) @page44 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 長らくお待たせしてしまいましたね😅文章の書き方はこだわっているつもりですのでそう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございますo(_ _)o (2022年9月11日 19時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ここここ更新されてる😭ずっと待ってたんですよ！！1話1話の文の書き方好きです (2022年9月11日 18時) (レス) @page29 id: a182ab6823 (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 毎晩覗きに…！？Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉマジですかありがとうございます、そんなに期待されていたとは…毎日更新が出来ないのが申し訳ないです、必ず近いうちにまた更新させて頂きますm(__)m (2022年8月23日 2時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Guilty | 作成日時：2021年7月8日 14時
