【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ38)

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138話ページ38

タンカーの前ではG5の海兵たちが横断幕を持ち、麦わらの一味が子供たちに見えないようしている

子供たちはそれが不満なようだ

誰もいない、誰も来ないこの島で初めて助けてくれると手を差し伸べてくれた人たち

子供たちにとって海賊か海軍かよりもその事実が大事だったのだ

その意思を汲み取ったたしぎが海兵たちへ怒鳴る

｢やめなさいあなた達！みっともない！！｣

しかしそれに対する海兵たちの答えは意外なものだった

｢悪口でも言い続けねェと、俺たちこの無法者共を…！好きになっちまうよォオ～～～！海賊なのによォ～！｣

皆が笑う中でAも思わず笑ってしまった

｢大人になったら僕達きっと…！海賊になるよーーーっ！｣

子供たちが大声で言うと、海兵たちはさすがに怒るが、その騒ぎの中、たしぎがよく通る声でAの名前を呼んだ

｢Aさん！！！！｣

一瞬で静かになり視線が集まると、たしぎが敬礼をした

｢あなたから教えていただいたことは忘れません！今までありがとうございました！！…全員、敬礼！｣

G5の海兵たちも、後ろの子供たちも見よう見まねで、敬礼をした

Aは海軍のコートを羽織って敬礼を返す

｢またいつかお会いしましょう｣

Aの言葉にたしぎが我慢していた涙を流し、海兵たちも釣られるように泣いた

子供たちは何度もAと麦わらの一味に手を振りそのままタンカーは遠くへ行ってしまう

それがわかったところで麦わらの一味も船を出すために準備を進めた

Aは最後にスモーカーの元に行った

｢G5ではお世話になりました
お元気で｣

｢あァ…てめぇもな｣

先程と比べるとずいぶん淡白だったが、それだけで充分だった

｢お待たせしました｣

船に乗り込んだのはAが最後で、ルフィがAに声をかける

｢もういいのか？｣

｢えぇ、大丈夫です｣

麦わらの一味の船が出航すると、まだ島に残っている海兵たちはスモーカーを除いて全員が敬礼をした

しばらく船を進めると、ようやくローの口からこの船にいる全員に今回の同盟と作戦について話される

SADのことから、シーザーを使ってドフラミンゴと取り引きをすること、その間にSMILE製造の工場を潰すこと、最終的にはドフラミンゴと相対したカイドウの首を狙うということまで

あの時言っていた通り、ローの本来の目的であるドフラミンゴを潰すことは語られなかった