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『痛み』 ページ23

ジャケットのポケットからぴらっと取り出したのは小さな封筒だった。

名探偵は「ん」とこちらに封筒を差し出している。


「……罠ですか?」


「はぁあ?」


「それを取りに行ったら捕まえるつもりなんだろ?」


ふん、と鼻を鳴らしながら言うと、彼は「ちっげーよそんな姑息なことしねえっつの!」とまた怒った。短気だなほんと。


「女の子って誰だよ……」


「あーっと……佐々原A……だったか?中学生くらいの女の子。」


どくん、と心臓が跳ねた。


「お嬢さん……」


「え?」


「何でもねぇ。中身読んでくれ。」


シルクハットの鍔を下げながらそう言うと、名探偵は露骨に嫌そうな顔をした。


「なんだよその顔。」


「いくら俺でも他人宛てのメッセージカード読みたくねえよプライバシーだろ。」


呆れたようにそう言う彼に「近づきたくねえから読め」と警戒心丸出しで言うと、「わかったよ……」と渋々封筒を開いてくれた。





《 大怪盗さんへ


まだ、夢から覚めきれていません。

貴方に伝えたいことを伝えきれていないからだと思うんです。

だからもう一度だけでいい。私のお話を聞いてくださいませんか。


いつでもいいから……また、いつもの時間に 》





読み終えた瞬間、オレは体を後ろに倒してビルの海に沈んだ。上から名探偵の声が降ってくる。

悪いな、名探偵。








心臓が痛くてどうしようもねえんだ。

「もう1回」→←「依頼」『メッセージ』



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乃花おむ子(プロフ) - 白。さん» ありがとうございます!これからも気が向いた時にちまちま続編というか、後日談の「Secret Lover」更新していきますのでよろしくお願いします!レス返すの遅くなってしまいすみませんでした〜! (2020年2月19日 19時) (レス) id: 6c075283b8 (このIDを非表示/違反報告)
白。 - コナン知ってて、まじ快知ってて、あんスタまで知ってるとは…。作者さんとはお友達になれそうです!偶然見つけた作品なのですが、良いのに当たりました。他の作品も楽しみにしてますね。ささやかに応援します。 (2019年5月7日 20時) (レス) id: 0235a92526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:乃花おむ子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Omutarosan1/  
作成日時:2019年4月13日 20時

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