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"五条先生と"
その言葉を聞いてどこか複雑そうな反応をする狗巻
Aからすれば何でもない話かもしれないがAがモヤモヤ感を感じたのと同じく
恐らく狗巻も同じモヤモヤ感を感じている。
"ただの友達"なのに。
「よし小さくするのには成功したし」
「大口の真神、分裂して」
得体の知らないモヤモヤ感に首を傾げながら
Aの方に視線を向ければ
Aの腕の中にいた小さな大口の真神がモコモコと動いては……
あっという間に1体から2体へと分裂。
「すじこ」
「うーん…これなんて説明すればいいんだろう」
「これも呪力操作なのかな?なんか知らないけどこのサイズなら分裂出来るみたい」
「基本なんでもありなのかな…私の使う式神」
Aの履いてるブーツくらいの大きさの
大口の真神が一気に2体へ
1匹はAの腕を伝って肩にちょこんと座り
もう1匹はAの足元をぐるぐると回っては狗巻の足首にくっついた。
「狗巻くん懐かれてるね」
「すじこ?」
「普通主人にしか懐かないはずなんだけど…」
主であるAの命令は絶対
そんな主従関係を結んでいるAと式神
あまり主人以外には基本懐かないはずなのだが
狗巻にはあっさりと懐いてしまっている
狼のくせに。
「おいで、大口の真神」
Aは人とはあまり馴れ合わないと心の中で決めてはいるものの
大口の真神が主ではない狗巻に懐いたということは
同時にAが狗巻のことを信頼していることになる。
「多分だけどここには呪霊か呪詛師がいる」
「場所が場所だしあまり事を大きくはしたくない」
「だからまず片方には呪霊か呪詛師と思われるものを追跡してもらう」
1匹は呪霊または呪詛師の追跡
もう1匹はもしものときの護身用
分裂した2匹の大口の真神は片方が本体で片方は分裂体
分裂体は一応戦闘可能だが呪力を最小限まで抑えてるため戦闘はなるべく避けたい。
「分裂した大口の真神は追跡して見つけたら大きく吠えてすぐに本体と融合して」
「これが"命令"だよ」
分裂体には呪霊か呪詛師を見つけた場合
Aと狗巻がどこにいても聞こえるくらいの大きさで吠えて知らせてもらう
そして本体と融合して最終的には…
「見つけたら即祓う」

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まー(プロフ) - 亜紀さん» コメントありがとうございます…!尊敬だなんて恐れ多いです…これからも頑張ります:-) (11月29日 16時) (レス) id: 47d5979f19 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!私も小説を書いているのですが、ほんとに尊敬してます!更新頑張ってください! (11月28日 13時) (レス) id: ab4f96d557 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まー | 作成日時:2020年11月24日 19時