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「(なんか…妙だ)」

「(違和感というか、空気が変)」








オレンジジュースを啜っていたAは

さっきまでとは違う周りの空気の異変を感じた

ふと視線を感じて店の外を見てみると

そこにいたのは─









「誰、あの人」

「(呪い?人間?でも…いなくなった)」









フードを目深に被った男と制服を着た男女

中でもフードを目深に被っていた男の雰囲気は異様で自然と背筋がピンと伸びて

ジュースを飲む手が止まった。

もし呪いなら祓わなくてはと思っているのにも関わらず体が動かない。









「(狗巻くんが気がついてないってことは私の勘違いかもしれない)」

「(それか…よっぽど正体を隠すのが上手い呪いなのか)」









小さな嫌な予感が頭の隅に過ぎった

グラスから垂れた水滴が手の甲へと落ちる

そして同時に窓ガラスを狙って何かが飛んできた









「何、今の」









怖いとかそういうのじゃない

ただただ気味が悪い

顔は見えなかったけれどあの口元がその気味悪さをより一層強めた

まるで何かを食いつくそうとしている悪魔のような口元

目を瞑っても瞬きをしても消えそうにない。









「高菜?」

「あ、ごめんごめん大丈夫!」

「次どうする?どこかまたお店見る?」









大丈夫だ、何でもない

気のせいだと自分に言い聞かせては

気味の悪さと嫌な予感を振り払った

万が一呪霊や呪詛師に遭遇しても心配するものは何もないと何度も唱えて。









「(大丈夫、私はもう無力じゃない)」

「(あの時よりも戦える、戦う術がある)」

「(それに1人じゃない…一緒にいるから)」









何度寝ても思い出す記憶

目の前で兄を殺してしまった時の光景

広げた手のひらにべったりとついた血の幻覚

掠れた兄の最後の声

初めて呪霊と戦った時の母の叫び声と母が必死に伸ばした手

ドロドロと流れ出た自分の血液の憎さ。









「(違う、もう違うから!!)」

「(私は…無力じゃない、頑張ってる)」

「(真希と薙刀の使い方もパンダと近接戦のやり方も五条先生と呪力の調整も…)」

「(たくさんたくさん、練習してるから)」









せっかく忘れていたものが

一気にまたのしかかってきた

楽しかった気持ちが台無しで足取りが重い









「(1人じゃない、今日は違う)」

「(傍に、隣に、頼れる人がいるから)」

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設定キーワード:呪術廻戦 , 狗巻棘   
作品ジャンル:アニメ
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まー(プロフ) - 亜紀さん» コメントありがとうございます…!尊敬だなんて恐れ多いです…これからも頑張ります:-) (11月29日 16時) (レス) id: 47d5979f19 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!私も小説を書いているのですが、ほんとに尊敬してます!更新頑張ってください! (11月28日 13時) (レス) id: ab4f96d557 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まー | 作成日時:2020年11月24日 19時

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