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「Aちゃんは高校生?」
「はい、高校生です」
「なかなか見ない制服だね」
「あ〜…結構珍しいとこなので」
担当の女性の美容師さんと話しながら
特別興味があるわけでもない少女漫画のページをめくる
制服のまま着たからかなかなか見ない制服だと驚かれた。
それもそうだろう、呪術を学ぶ学校なんて京都と東京の2校しかないし
呪術師という存在自体一般人には知られてないマイノリティーな存在なのだから。
「一緒に来ていた男の子も同じ学校?あの口元を隠してる…」
「はい、同級生です」
「彼、結構美形ねアイドルとかにいそう」
「アイドル…」
Aのバイト先の奥さんみたいに
狗巻のことを見てはその見た目の良さを褒めまくる美容師さん
たしかに狗巻はどこをとっても美形というに相応しい容姿をしている
ただアイドルみたいというところに引っかかった。
「(狗巻くんがアイドルだったら)」
「(みんな呪言ですごいことなりそう)」
「(でも…なんかわかるかも、アイドルとかそういうの抜きで綺麗な顔してる…)」
近くにいると気がつきにくいのかもしれない
整った顔立ちの良さ
今更感が強いが自分が隣を歩いてもいいのだろうかという謎の恥ずかしさが襲いかかる。
「サービスのアイスカフェオレどうぞ〜」
「ありがとうございます」
五条の素顔はまだ見た事がないが
どうしても気になり真希やパンダに聞いたところ返ってきたのは
"腹立つくらいいい顔してる"という答え
腹立つくらいいい顔と言われるくらいイケメンなのかとここ最近気になって
気が散ってしまうことがある。
「(今まで自分は男だって思いながら過ごしてたからそういうの気にしなかったけど)」
「(狗巻くんも伏黒くんも虎杖くんも他の子から見たらイケメンなんだろうなぁ)」
無料サービスされたアイスカフェオレを
ちゅーっとストローで吸い上げながら
また少女漫画のページをめくる
ドラマや漫画の中でしか見たことがない、自分には一生縁がなさそうな
ヒロインとイケメンのキスシーンに思わず手が止まる。
「(うわぁ…好き同士ってこんなことするの?)」
「(私だったら絶対恥ずかしくてできない、そもそもする人いないけど)」

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まー(プロフ) - 亜紀さん» コメントありがとうございます…!尊敬だなんて恐れ多いです…これからも頑張ります:-) (11月29日 16時) (レス) id: 47d5979f19 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます…!私も小説を書いているのですが、ほんとに尊敬してます!更新頑張ってください! (11月28日 13時) (レス) id: ab4f96d557 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まー | 作成日時:2020年11月24日 19時