自分のガチ勢がいるとか【ツイステ】

36話 ページ38

ゆっくりと湯船に浸かっている間に時刻は5時を回ったようで、


海の中が少しずつ明るくなってきていた。


気分だけではあるがアルコールも抜けてきたように感じる。



｢……ふぅ、部屋戻るか…｣



浴場を出ると、寮生が数人だが既に起きていた。


おそらく今日の朝食当番とラウンジの仕込み係だろう。



寮生｢あぁ、Aか…前髪下ろしてるから誰かと。おはよ｣


｢あー…先輩…おはようございます…｣


寮生｢早く部屋戻って髪乾かせよ｣


｢ええ。失礼します、｣



見知った何人かと挨拶をして部屋に戻る。



今日から2年生だ。またクラス替えに悩む時期が来た。



｢はぁ…今年は誰と同じになるんだか…｣



出来れば佐伯達が居てくれれば嬉しい。


でも恐らく分かれる事になるだろう。



6時。


少し早いが制服を着て部屋を出る。


廊下を歩いていると先輩に声をかけられた。



寮生｢今日も朝食べてかねぇのか？｣


｢あ…すみません、｣


寮生｢…もしかして大人数で食べるの苦手か？｣


｢あぁ、それもありますけど…｣



朝はそこまでお腹に入らない。



寮生｢そうか…あ、なら部屋に直接届けようか｣


｢へ、あ、いや、そんなの悪いです｣


寮生｢いいんだよ。少しは甘やかさせてくれ｣


｢ありがとうございます……なら明日から、お願いします、｣


寮生｢おう、今まで気付かなくてごめんな、｣


｢はは、先輩が謝ることじゃないです｣



思わず目を伏せる。



寮生｢……そんな事ねぇよ。察せなかったのはこっちの落ち度だから｣



｢…優しいんですねぇ…ほら、俺ってかなり愛想悪いでしょう、…周りから嫌われてるのは分かってるんですよ、だから、｣



寮生｢だから関わらない方がいい？｣


｢！…えぇ、…まぁ、｣



寮生｢俺はお前のこと可愛い後輩だと思ってるよ。まぁ確かに愛想は良いとは言えないが笑…俺らの代はさ、初めて持つ後輩にお前みたいな奴がいて良かったって思ってるんだぜ｣



｢俺なんかを…？｣



寮生｢まぁ、去年はさ、ほら、リーチが入ってきたろ？かなりの問題児でよ、俺らも困ってたんだけど、お前の近くにいると大人しいから。｣



｢大人しい…？？｣



今までのことを振り返る。


ジェイドの方は犬のように俺の周りを引っ付いてた気がする。


確かに大人っぽい奴ではあるが、


大人しい、とは程遠いような…


フロイドもそうだ。かなり悪戯をされた。



｢そんな事ないですけど…｣






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