おにぎり宮の店主さんに一目惚れした【宮治】 (ページ32)

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着いた先は大型ショッピングモール

まだお昼前なので
先に映画のチケットを買ってその後ご飯を食べて上映時間まで時間を潰そうという流れに

『デートじゃん』

きゃぁっと一人で照れる私をスルーして
映画館へ入っていく治くん

『そういえば治くんが観たかった映画ってどれなの？』

｢あぁ｣

『あ！待って。観たいやつ同時に指差そ』

せーの、と指差したのは同じ作品で
思わず顔を見合わせて、おぉ！と笑い合った

漫画が実写化して最近話題になっているこの映画。気になってたんだあ

｢決まりやな｣

『そうだね！』

お昼過ぎの時間のチケットを発券し
次はお昼ご飯のお店選び

｢Aちゃん何食いたい？｣

１階の飲食店が建ち並ぶエリアを
ゆっくり歩きながら物色中

『治くんとなら何でもいいけど…うーん、強いて言うなら洋より和かな…白米食べたいなぁ』

｢分かるわー｣

『え？私となら何食べても良い？』

｢分かるわー言うたんはそっちやないわ。飯の話な｣

『そういうバッサリ切る所好き大好き』

｢この店なんてええんちゃう？｣

『華麗にスルーありがとう！そしてこのお店いいね、入ろ！』

店内はそこそこ混んでるけど並ばずに入れた

テーブル席に向かい合って座り
メニューを広げたらどれも美味しそうでめっちゃ迷う…

『うーん』

｢何で迷うとるん？｣

『ネギトロ丼か味噌煮込みうどん定食で』

｢あー悩むなそれ…｣

『だよねえ』

｢どっちも頼んだらええやん
そんで、うどん半分こしよーや。俺も食いたい｣

食べ切れるんやったらな？と続けた治くん。

『いいの！？全然余裕食べ切れる！やった！』

程なくして注文したご飯が運ばれてきて
あっという間に平らげた

ちなみに治くんは唐揚げ定食頼んでたんだけど、唐揚げ1個くれたの。

だからお返しにネギトロ丼と一緒に付いてきた茶碗蒸しあげたら
目を輝かせながら受け取ってくれた。世界一可愛いと思う

『美味しかったね〜』

｢な、めっちゃ美味かった｣

お会計の時治くんがまとめて払ってくれたから
お店を出た後に『お釣りいらないから』とお札を渡した

だけど｢いらん｣と受け取ってくれなくて
しまいにはポケットに手ぇ入れてしまった

｢このくらい払わせてや。映画連れてきてもろたし｣

『ありがとうご馳走さま好き付き合お』

｢ナチュラルに告白すんな｣