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4個 ページ4

___治side







赤葦くんが幼なじみの女性を連れてきた日から
1ヶ月くらいが経った









14時30分頃

昼過ぎのお客さんが少ない時間


大体いつもこのくらいに彼女は来る。









『宮さんこんにちは!』




「いらっしゃ……はあ、毎日毎日よう飽きひんな」






ほれ、噂をすればなんとやらってやつや。


今日も今日とて勢いよく店の引き扉を開けて入ってきたAAさん。









会社が店の近くやけど、忙しくてランチの時間はちょっと遅めに取っとるんやて。


休憩中でも上司から呼び出しくらう事も珍しくないから、
飯は会社で食うらしくいつも持ち帰りしか出来ひん。


…って聞いてもないのにペラペラと話しとった。









『ここのおにぎりが美味しくて他のお店に行けません』




「そらおおきに」





最高の褒め言葉やん。


うちの店を贔屓にしてくれとるんは素直に嬉しいから
自然と笑顔が零れた。



ほんならAさん「うっ…」って胸抑えて少し屈んどった。なんやねん、俺が笑たらおかしいんか









『毎日宮さんに会わないとやっていけません』




「はあ」




こないな事言う女は正直ぎょうさんおんねん。

聞き飽きとるし、いちいち相手にせえへん。









『その困った顔も好きです。付き合ってください』




「まいどー」




『今日も綺麗なスルー!ありがとうございます!また明日』






せやけどAさんは息をするように好きだのなんだの言うてくるだけで
ほかの女みたいに執拗に言い寄ってきぃひんから
俺にとっては無害の域。









「…Aさん?でしたっけ?ほんっま毎日来ますね」





彼女が店を出た後すぐに
バイトの渡辺くんが、ぬっと裏から顔を出して
面白いものを見るような目でもう誰も居ない出入口の扉の方へ視線を向けた。






「まあ、そろそろ飽きてフェードアウトするんちゃうか」







最近、定期的に来る赤葦くんからの

“Aが迷惑かけてない?大丈夫?”



という連絡に今日も

“大丈夫やで”


と返信した。

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設定タグ:宮治 , 宮侑 , ハイキュー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:OX | 作成日時:2021年8月27日 8時

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