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26個 ページ26

元カノさん騒動から4日が経った

あの日からおにぎり宮には行けていない





理由は簡単

仕事が一時的に忙しくてお昼も外出できないし
残業が続いているからだ








夜空は星も月も見えない。
まるで私の心のように曇っている




真っ暗な夜道、今しがた通り過ぎたおにぎり宮の店内も薄暗かった

時間的に閉店時間だろう。暖簾もしまわれているし









そんな今日は、月1のアノ日である。




『…ぐぁ……だっっっる』


重たい方なので薬は飲んでいるけど
仕事の疲労や寝不足等相俟って今月は特にしんどい。
薬飲んでても辛い





なんかフラフラしてきたな…

背後で、おに宮の扉がガラガラっと開く幻聴までする






あーあ…仕事頑張ったご褒美に宮さんに会えるゲリライベントとか発生しないかな。しないか








いつもはなんてことない帰り道なのに
こういう日はやけに家が遠く感じるし
横断歩道の信号が青に変わるまで待っているこの時間も長い




電柱にくっついている押しボタン式信号機が
唯一私の体を支えてくれる手すりの役目を果たしてくれている。ありがとう






『…うぅ、』


赤信号の点滅がぼやける。あれ、なんで…




その時、頭が真っ白になって全身が鉛のように重たくなり
膝から崩れるように後ろへ体が傾く





『…あ。やば』



だめだ、もうむり…












だけど私の体は一向に倒れなかった。
















『…え、宮さ、』



会いたくて仕方がなかった彼が目の前に居て
片手で支えてくれていたから。






『なんで、』



なんだかちょっと息切れ気味の宮さん。そんなに急いでどうしたの…私の為ですか。なんて、違いますよね…






「大丈夫……やないよな」




『ピンピンしてます』




「嘘つくなや。フラフラしよって」




宮さんから離れて、一人で立とうとしたけど目眩がして
今度は彼へ正面からダイブしてしまった。
受け止めてくれたけど恥ずかしいし、情けない





『ほんとごめんなさい、もう大丈…………ぅわっ、』



胸を押し返して言いかけた時、腕を引っ張られて半ば無理矢理、背中に乗せられた。







『宮さん待って、』




「なんやお姫様抱っこのがええの?それとも俵担ぎか?別にそれでもええけど」




『違うそうじゃない』




「大人しくしとき」






正直、一歩踏み出すのも辛かったから凄く助かった






だから、



『…ありがとうございます、お願いします』


お言葉に甘える事にしました。

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設定タグ:宮治 , 宮侑 , ハイキュー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:OX | 作成日時:2021年8月27日 8時

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